食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • オーガニック肉に耐性菌がいないわけではない

ScienceNOW
Organic Meat Not Free of Drug-Resistant Bacteria
30 January 2012
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2012/01/organic-meat-not-free-of-drug-re.html?ref=hp
農薬や抗生物質を使わない肉を高い値段で買う場合には、あなたは抗生物質耐性菌がいないことも期待しているかもしれない。新しい研究によればそうはいかない。世界で最も危険な薬物耐性菌の1つの存在率は「抗生物質を使わないで育てた」と表示されている豚肉と普通の豚肉で同じだった。
アイオワミネソタニュージャージーの36の販売店で395パックの各種豚肉のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA)を調べた結果がPLoS ONEに発表された。細菌陽性率は64.8%で6.6%がMRSA陽性だった。通常ブタで300検体中19、抗生物質フリーで95検体中7検体だった。著者のTara Smithは未発表の研究で抗生物質フリー農場ではMRSAを検出していなかったので驚いている。
別の研究者の研究では普通に育てられたウシと牧草飼料で育てられたウシで抗生物質耐性大腸菌に差がなかった。ニワトリでも「抗生物質不使用」と表示のある製品には抗生物質耐性菌が検出されている。

  • 抗がん薬が世代を超えてマウスゲノムに影響する

Natureニュース
Cancer drugs affect mouse genomes for generations
30 January 2012
http://www.nature.com/news/cancer-drugs-affect-mouse-genomes-for-generations-1.9930
PNASに発表された論文。抗がん剤は投与されたマウスの子孫にもDNA変異を誘発する。ただし研究を主導したYuri Dubrovaはこの結果をヒトに当てはめるのは注意すべきであるとしている。ほとんどの場合がん治療を受ける成人は子どもをもたないので、問題になるのは小児がんの生存者のみである。そして4699人の小児がん生存者の子どもの先天異常には放射線照射や化学療法は意味のある影響がなかったという最近の研究がある。この実験では抗がん剤を投与して数ヶ月後に子どもを産ませている。

  • HIVとAIDSの関連を否定した論文により辞任

Natureニュース
Paper denying HIV–AIDS link sparks resignation
30 January 2012
http://www.nature.com/news/paper-denying-hiv-aids-link-sparks-resignation-1.9926
イタリアの解剖学雑誌にPeter Duesberg のHIVとAIDSの関連を否定した論文を掲載したことで雑誌の編集委員が抗議のため辞任した。辞任したのはドイツの細胞生物学者Klaudia Brixで、13人の編集委員のうち他のメンバーも懸念を表明し、辞任を考えているとしている。この雑誌Italian Journal of Anatomy and Embryology (IJAE)はこれまでにもRethinking AIDSグループによるHIV否定論の論文を2報掲載している。

  • 誰にヨガを教えることを許可すべきか

CNN
Who should be allowed to teach yoga?
January 29, 2012
http://edition.cnn.com/2012/01/29/health/yoga-health-concerns/index.html
ニューヨークタイムスに最近掲載された記事「ヨガがどうやってあなたの身体を破壊するか」がヨガコミュニティにショックを与えた。ヨガに公的規制はなく、ヨガプラクティショナーのほとんどはトレーニングの必要性を認めていない。
記事はWilliam J Broadによる「The Science of Yoga  The Risks and the Rewards 」という本から
http://books.simonandschuster.com/Science-of-Yoga/William-J-Broad/9781451641424
(2012年2月7日発売予定)

  • エクスタシーに関連する死亡さらに:警察

Toronto Sun
More deaths linked to Ecstasy use: Cops
January 30, 2012
http://www.torontosun.com/2012/01/30/more-deaths-linked-to-ecstasy-use-cops
パーティドラッグのエクスタシーに関連して、2011年6月から死亡者は9人。そのうち7件で合成薬物PMMAが検出されている。

  • 自宅出産の悲劇で母親死亡

Herald Sun
Mum dies in home birth tragedy
January 31, 2012
http://www.heraldsun.com.au/news/more-news/mum-dies-in-home-birth-tragedy/story-fn7x8me2-1226257769959
自宅出産を推進する活動をしていたCaroline Lovell(36才)が自宅で女の子を出産した後死亡した。子どもは2人目で民間助産師が複数付き添っていた。
Lovellさんは政府にロビー活動をしたり自宅出産に関わる助産師にお金を出すべきだと主張したりしていた。
自宅に救急車が到着したときは既に瀕死で、病院で死亡が確認された。検死官が調査中。ビクトリアでの自宅出産は全体の0.22%。
(コメントいっぱい)