食品安全情報blog過去記事

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おもちゃに検出されるDPHP:BfRは可塑剤のリスクを評価している

DPHP detected in toys: BfR assessing the risk of the softener
http://www.bfr.bund.de/cm/349/dphp-detected-in-toys-bfr-assessing-the-risk-of-the-softener.pdf
先にドイツ語で発表した意見http://www.bfr.bund.de/cm/343/dphp-in-spielzeug-nachgewiesen-bfr-bewertet-risiko-des-weichmachers.pdfの要約部分のみの英語版
フタル酸ジ-2-プロピルヘプチル(DPHP)はPVCプラスチックの可塑剤として使用され、ケーブルの被覆材料や乗り物のインテリアなどの製造に使用されている。監視当局はおもちゃからも検出した。この物質の使用が現在REACH規制対象になっていないため、より多くのおもちゃ製造業者が使っている可能性がある。
BfRはおもちゃのDPHP濃度を評価した。濃度は10.1から48.2%の間で、子どもが舐めたり皮膚から曝露される量は最大135 microg/kg体重/日である。おもちゃからの曝露のみを考えると、NOAELと安全係数100から、健康へのリスクはない。しかしながら子どもの暴露源はおもちゃのみではない。そこで追加の安全係数10を用いて、おもちゃからの安全な摂取量は40 microg/kg体重/日と計算される。推定暴露量がこれを超えるときがある。この物質が動物実験甲状腺と下垂体に影響することがわかっているので、BfRはおもちゃからの暴露量は減らす必要があると考える。