食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 北朝鮮の栄養不良危機に終わりが見えない

Lancetワールドレポート
No end in sight for North Korea's malnutrition crisis
Justin McCurry
The Lancet, Volume 379, Issue 9816, Page 602, 18 February 2012
最近の援助の到達にもかかわらず、北朝鮮の全土で栄養不良率が高いままである。
北朝鮮は1990年代半ばから外国からの食料援助に依存している。栄養不良は慢性的なもので長期に渡る投資が必要である。

  • チリのがんの集団発生はヒ素汚染に関連

Cancer cluster in Chile linked to arsenic contamination
Barbara Fraser
The Lancet, Volume 379, Issue 9816, Page 603, 18 February 2012
チリのAntofagasta地域での膀胱がんの集団発生は1950年代のヒ素汚染と関連。この地域の膀胱がんによる死亡率が同国の他の地域より4-5倍高い。この地域では1950年代の鉱業ブームで最大WHOの推奨する濃度の17倍のヒ素を含む水に曝露された。しかし1971年に処理施設が建設されてからは劇的に低下した。1950年代と60年代にAntofagasta地域で育った人々にがんのリスクが高い。Journal of Urologyの3月号にCozらが研究結果を発表する。

  • 健康政策:世界の健康のためにアルコールを規制

Health policy: Regulate alcohol for global health
Devi Sridhar
Nature Volume:482,Page:302 Date published: (16 February 2012)
http://www.nature.com/nature/journal/v482/n7385/full/482302a.html
WHOは次のターゲットをアルコールにすべきという意見

  • ラッコの死亡事件解決

ScienceNOW
ScienceShot: Case Closed for Sea Otter Deaths
18 February 2012
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2012/02/scienceshot-case-closed-for-sea-.html?ref=hp
2007年にカリフォルニアのMonterey湾沿岸にラッコが数頭死亡していた。解剖の結果動物の体内は黄色く、肝障害があった。その後数年間原因究明が続いていた。黄疸の原因となる細菌は検出されなかった。AAASの年次会合で海洋野生動物ケア研究センターのMelissa Millerは「ラッコは毒キノコや毒草を食べないしカリフォルニアは稲妻が15頭のラッコを電撃するような激しい気象でもない」と述べた。原因はミクロシスチンだった。Millerのシナリオはこうである。激しい雨でPinto湖の藍藻があふれ出し、Monterey湾に流れ込む川にこの恐ろしい毒を流し込んだ。貝などのフィルター・フィーダーがミクロシスチンを吸収し蓄積した。ラッコが貝をたべ、肝臓障害になり、打ち上げられた。このことがわかってから、カリフォルニア当局はPinto湖の藍藻アウトブレイクをコントロールするようになった。

Casewatch
"Anti-Aging" Doctor Placed on Probation
Stephen Barrett, M.D.
February 18, 2012
http://www.casewatch.org/board/med/chein/order.shtml
1994年からパームスプリングス長寿医学研究所Palm Springs Life Extension Instituteを運営しているEdmund Chein医師。不適切なホルモン投与などで謹慎中だったが拳銃で誰かの車のタイヤを撃ったことで有罪判決を受けた。
(パームスプリングス長寿医学研究所で検索するとひっかかるのだけれど)