食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

Sense about scienceから

  • 「妊婦に携帯電話のリスク警告」

For The Record
"Mums-to-be warned of mobiles risk"
16 March 2012
http://www.senseaboutscience.org/for_the_record.php/91/mums-to-be-warned-of-mobiles-risk
2012年3月16日に、Sunと Mirrorと Telegraphと Expressが、妊娠中に携帯電話を使うと子どもがADHDなどの行動上の問題をおこすかもしれないと示唆した。この記事は米国Yale大学の研究者らがScientific Reportsに発表した研究に基づくもので、妊娠中のマウスのケージに携帯電話をつり下げて子どもへの影響をみたものである。これについてSMCでの2人の専門家の会見を紹介する。
King’s College London精神医学研究所子ども青少年精神科名誉教授Eric Taylor
ADHDの発症率はここ20年以上一定で(広く認知されることによる診断の増加はある)、携帯電話が原因であることはありそうにない
Royal Berkshire病院医療物理学と臨床工学部長Malcolm Sperrin教授
このマウスの実験からヒトのADHDの原因が携帯電話とはいえない。マウスとヒトのADHDは似ていないし暴露は継続的で距離も違う。

  • David Willettsへの公開文書

Open letter to David Willetts
15 March 2012
http://www.senseaboutscience.org/news.php/243/open-letter-to-david-willetts
科学者が、欧州委員会の科学大臣に、福島の放射線についての「無責任な」一般へのコミュニケーションについて手紙を送った。
EUのエネルギーコミッショナーが福島を「アポカリプス(この世の終わり、黙示録)」と説明してから1年、委員会はこの言葉を修正することやリスクコミュニケーションに用いた根拠についての質問に答えることを拒否してきた。昨年3月の福島危機についての議論の最前線にいる科学者やサイエンスコミュニケーショングループは、今度は科学大臣に介入を求める。
2011年3月15日にEUのエネルギーコミッショナーGunther Oettingerは福島の事態について:「アポカリプスだという話があり、私はこの単語が適切だと思う。実質的に全てが制御できない状態である。私は今後数時間あるいは数日間のうちに最悪の事態になる可能性を排除できない」と説明した。
このアポカリプスという言い方は英国の公共教育団体で人々の質問に答えているSense about scienceにたくさん報告された。Sense about scienceは昨年3月にエネルギー大臣に宛てて説明と、リスクコミュニケーションは根拠に基づいて行われるべきだという文書を送付した。8ヶ月後の回答で質問には答えず“意味論的詳細semantic details”と皮肉った。
科学大臣David Willettsへの公開文書では、科学者らは彼にECは根拠に基づいた責任あるリスクコミュニケーションをすべきだと要請する。エネルギーについてのコミュニケーションは高い水準で行われることを求める。