食品安全情報blog過去記事

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アスピリン:抗がん作用は不確実

Aspirin: cancer-fighting benefits uncertain
Wednesday March 21 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/03march/Pages/daily-aspirin-cuts-cancer-risk.aspx
「毎日低用量のアスピリンを摂るとがんの予防もしくは治療になる」とBBCニュースが報道した。アスピリンは既に心筋梗塞脳卒中予防のために使用されているが、新しい報告では抗がん作用も示唆されている。同時に発表された3つの研究で、医師や研究者らはアスピリンの心臓や循環器系の健康影響を調べる試験のがんデータを調査した。その結果毎日アスピリンを飲むことは短期のがん発症リスクの低下と、がんの全身への拡大とがんによる死亡リスクの削減と関連することがわかった。しかしながらもともとの研究はがんへの影響を調べるためのデザインではないので、その副作用を上回るメリットがあるかどうかは定かではない。例えばアスピリンには胃炎や出血のリスクがある。従ってさらなる研究で確認されるまで、医師に勧められない限り、人々に毎日アスピリンを飲むように薦めるのは時期尚早である。