食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

アクリルアミドとフランの調査結果発表

Acrylamide and furan survey published
Tuesday 17 April 2012
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2012/apr/acrylamide
FSAは英国の食品中の加工汚染物質であるアクリルアミドとフランの量を調べた調査結果を発表した。
加工シリアルベースの食品(ラスクを除く)でアクリルアミド濃度が増加傾向であり、フレンチフライやジャガイモ製品などの他の製品では低下していた。報告されている量のアクリルアミドやフランはヒト健康にリスクとなる懸念はなくFSAは消費者への助言を変更しない。
FSAはチップスは明るい黄金色に調理すべきであり、パンやパン製品は可能な限り軽くトーストすべきであると助言する。さらなる情報はリンク先を参照

  • アクリルアミドとフラン

Acrylamide and furan
http://www.food.gov.uk/science/surveillance/fsisbranch2012/acrylamide-furan-food-survey
アクリルアミドについては2010-2011年に248製品を分析した。13製品が「指標量」を上回っており、調査を要請した。フランについては調査件数を増やした。最も少なかったのはポテトチップス、インスタントコーヒー、コーヒー代用品で、最も高濃度が検出されたのはスイートポップコーンとローストコーヒーであった。現時点ではフランの傾向については断定できず、2011-2013の追加調査でさらなる情報が提供されるであろう。
http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/acrylamide-furan-survey.pdf
アクリルアミドはフライドポテトで41-1285 microg/kg、ポテトチップは220-2061、家庭調理用調理済みフライドポテトで21-1155、柔らかいパン3-51、朝食シリアル35-325、ビスケットやクラッカー27-1573、コーヒー49-1009、ベビーフード3-27、加工シリアルベビーフード3-598、その他5-3972。一番高濃度だったのは野菜チップ。
フランは0.3-154 microg/kg

(ちなみに最も高濃度のアクリルアミドが検出されているのはASDA Extra Special Hand Cooked Mixed Vegetable Crispsで、この製品の宣伝文句は「合成色素や香料、水素添加油を使っていません。ベジタリアンにも適します。吟味したさつまいも、ビート、にんじん、かぶをピュアひまわり油で手作り。添加物の少ないより健康的な製品です。」
圧倒的にリスクが大きい発がん性加工副生成物は気にしないのに安全性が確認されているものを使わないことで「健康的」をアピール、というありがちな事例。)