食品安全情報blog過去記事

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論文等

Effect of soy isoflavone supplementation on nitric oxide metabolism and blood pressure in menopausal women
William W Wong,et al.,
Am J Clin Nutr June 2012 vol. 95 no. 6 1487-1494
http://www.ajcn.org/content/95/6/1487.abstract
24人の女性での無作為二重盲検平行プラセボ対照6週間試験
アルギニンフラックス、シトルリンフラックス、一酸化窒素合成、血圧、上腕血流、動脈の堅さ推定、のいずれにおいても効果はなかった

Death by homeopathy: Issues for Civil, criminal and coronial law and for health service policy.
Freckelton I.
Journal of Law and Medicine 19:454-478, 2012
http://boenrep.com/dl/LAW.pdf
ホメオパシーには長い臨床歴があり、その起源はヒポクラテスに、より後にはドイツ人医師Christian (Samuel) Hahnemann(1755-1843)に遡る。ここ30年、正当派医療への失望と補完療法の流行の波に乗って関心が増加している。しかしながら近年一連のメタ解析によりホメオパシーに治療効果があるという宣伝には科学的根拠がないことが示唆されている。2010年に英国下院科学技術委員会は、科学的信頼性がないためNHSの資金提供を止めるよう助言した。オーストラリアでは保健医療評議会が2013年に医療従事者がホメオパシーを使うことの倫理について声明を発表する予定である。インド、イングランドニューサウスウェールズ、西オーストラリアではホメオパスとその治療によるリスクについて、死亡を含む民法、刑法、植民地法の極めて厄介な判決が下されている。法的判定は、最近のホメオパシーの宣伝についての解析と併せて、消費者保護と刑事責任が複雑に関わる医療と法にとっての難題である。
オーストラリアでホメオパシーに頼って死亡したPenelope Dingleの裁判を例に取り上げている。