食品安全情報blog過去記事

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報告書は昨年の食品事故の数が増えたことを示す

Report shows increase in number of food incidents
Monday 28 May 2012
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2012/may/annual-report-of-incidents
FSAは昨年調査した食品事故の数が増加したことを報告した。この事故報告には汚染食品や違法食品が含まれ、中には人々に有害な可能性のあるものもある。
年次報告書によると2010年は1505件だったものが2011年は1714件だった。2009年には1208件だった。
数が増えた理由は単一ではなく複数の要因があるが、最も大きいのは監視と報告が改善されてきたことであろう。
微生物汚染は2006年147件、2010年271件、2011年281件と増加している。
農薬については2010年55件が2011年102件になった。
報告書本文
http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/annual-report-of-incidents.pdf
事例研究の1として福島核緊急事態への対応がとりあげられている。
英国は日本から遙かに遠く、フードチェーンには影響はないが、日本に住み助言を必要としている英国市民は数万人いた。
英国での核事故を想定した訓練は行われていたが福島の事故は状況が異なる。津波のリスクは日本と英国は同じではないし同じ場所にこれほどたくさんの原子炉がある場所は英国にはない。事態への対応は通常サンプリングにより放射性物質の濃度を測定しその結果を用いて汚染の拡散の様子を予想することであるが福島事故では独自検査はできなかったので日本や他国の情報を用いた。結果を評価すると日本政府はフードチェーンの安全性を確保するために十分な対策をとっており、従って日本に住む英国人も十分守られた。
日本に住む英国市民に対して、どの食品が食べても安全か、特定地域のどの食品を避けるべきかについての助言が提供された。この助言は大使館や各種ウェブサイトを通じて提供された。FSAは日本で行われている食品の安全対策について監視を継続し日本政府とチェルノブイリ事故後の長期食品安全性問題を扱った経験を共有しながら協力している。
FSAの定期的食品放射性物質モニタリング計画は予想通り英国のフードチェーンが福島事故で影響を受けていないことを示した。事故直後に緊急事態宣言により日本の特定地域由来食品に特別の輸入条件を課し放射活性を監視する緊急規制が敷かれた。全ての検査結果は放射能レベルが低く、しばしば検出限界以下であることを示した。確認のためにモニタリングは継続されているが日本から輸入された食品は安全であることを示し続けている。
他に
表示されていない亜硫酸によるアレルギー、大腸菌O104アウトブレイクなど