食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他ニュース

  • 途上国:規制されていない保健市場に秩序をもたらす

Developing world: Bring order to unregulated health markets
Nature Volume:487, Pages:163–165 Date published:(12 July 2012)
http://www.nature.com/nature/journal/v487/n7406/full/487163a.html
アジアやアフリカでの管理されていない医薬品の使用が命とお金を犠牲にしている。David Petersと Gerald Bloomが政府や企業や市民団体に関与を求める
ナイジェリアではマラリアに罹ったようだと思った人の約半分が医者に診てもらわずに直接医薬品を買う。そしてその医薬品のほとんどに対してマラリアは耐性がある。バングラデシュやインドでは正規の教育を受けたのではない村の医師がほとんどの貧しい人々の医療を担当している。途上国で処方される全ての医薬品のうち50%が抗生物質であるが、半分以上が不適切処方または用量が不十分である。
コートジボワールのストリートでは密輸・偽造薬物がビッグビジネスである(写真)
無秩序な健康市場に秩序をもたらすのは大きな課題である。
(日本人ならせめてインターネットで怪しい医薬品を買わないこと、病気の治療は医師に任せることくらい徹底して欲しい)

  • ゲノムはバナナを救うか?

ScienceNOW
ScienceShot: Will the Genome Save the Banana?
by Kai Kupferschmidt on 11 July 2012
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2012/07/scienceshot-will-the-genome-save.html?ref=hp
バナナが終わりを迎えるという報告は過大であるかもしれない。少なくともパナマ病とblack sigatokaという2種類の真菌の敵から守るための耐性遺伝子を得るためにバナナのゲノム配列を決定した科学者チームの希望としては。世界のバナナの半分以上は種子のないCavendish種とよばれるもので、有性生殖をしないため遺伝的に同一で同じように病原体に感受性がある。また染色体を3セット持っていて配列決定がとても難しい。そこで新しい研究ではCavendish種のもとになった3つのバナナのうちのひとつでパナマ病に耐性のあるDH Pahangという品種のバナナのゲノム配列を決定し本日Natureにオンライン発表された。この品種は種があるので新しい品種の交配に使える。