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ペーシングは慢性疲労症候群にとって「費用対効果が高くない」

Behind the Headlines
Pacing 'not cost-effective’ for CFS
Thursday August 2 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/08august/Pages/Pacing-for-chronic-fatigue-syndrome-not-cost-effective.aspx
「脳の訓練がCFSの最も費用対効果の高い治療法である」とBBCニュースが報道した。一方ペーシング療法(限界を意識して生活する)には「ほとんど価値がない」。
CFSはよくわかっておらずしばしば矛盾した病態である。最もよく見られる症状は極度の疲労である。このニュースはCFS患者の4つの治療法の費用対効果を調べたものである。それらはCFS用の専門家による治療、認知行動療法(CBT)、段階的運動療法(徐々に運動できる時間を長くするようプログラムされた運動)、適応的ペーシング療法(患者が日々の活動の中で休む時間を計画する)、である。費用対効果を評価するためにQOLの改善、治療費、社会負担の軽減を考慮した。研究者の用いた統計モデルによると、CBTと段階的運動療法が最も費用対効果が高く、専門家による治療とペーシングは費用対効果が悪い。
研究者らは患者の好みについては考慮していない。患者はCBTや運動療法により利益が得られるが適切な訓練を受けたスタッフがそれらを提供するためには投資が必要である。
(滅多につかないコメントがついている。CFS繊維筋痛症化学物質過敏症についてはいつもこんな感じ。)