食品安全情報blog過去記事

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レビューの結果、抗生物質について新しい検査が必要

New tests needed for antibiotic, review says
28 August 2012
http://www.food.gov.uk/news-updates/news/2012/aug/antibiotic
FSAスコットランドの委託した文献レビューで、蜂蜜製品に抗生物質ニトロフラゾンが使用されたかどうかを調べるための検査法の開発が必要であると勧めている。
ニトロフラゾンはヒト発がん性の疑いがあるため英国やEUでは食用動物への使用は禁止されている。ニトロフラゾンの代謝物のセミカルバジド(SEM)がニトロフラゾンの違法使用の指標として使われている。文献レビューでは蜂蜜中に天然にSEMができる理由の調査も薦めている。
これまでの研究ではSEMはニトロフラゾンとは関係なく多様な食品中に検出されることが示唆されており、SEMがニトロフラゾンの特異的指標として適切かどうかに疑問が提示されていた。2010年にスコットランドのニトロフラゾンを使っていないハチの蜂蜜からSEMが検出され、このSEMの由来はわかっていない。
食品中のSEMの由来についてはいくつかの仮説がある。EFSAは食品中に存在する量のSEMはヒト健康リスクとはならないと結論しているが、食品中にSEMがあるのはニトロフラゾンの使用によるのではなく自然のプロセスであることを証明できれば消費者の安心(reassurance)につながるだろう。