食品安全情報blog過去記事

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Natureニュース

  • カロリー制限は長期的には躓く

Calorie restriction falters in the long run
29 August 2012
http://www.nature.com/news/calorie-restriction-falters-in-the-long-run-1.11297
長寿には遺伝と健康的な食生活のほうが大きい
美味しい食事を楽しんでいる人にとってこのニュースはほっとするものだろう。カロリーの劇的削減は霊長類の寿命を延ばさないようだ。これはNIA(National Institute on Aging)による30%少ない食事を与えられたアカゲザルでの25年間の研究によるもので、Natureに発表された。むしろ遺伝と食事の内容の方が単純なカロリー数より問題であることが示唆された。2009年のWNPRC(Wisconsin National Primate Research Center)による別の研究ではカロリー制限がアカゲザルの寿命を延ばしていた。この違いの理由の一つはWNPRCの食事がショ糖が28.5%(NIAは3.9%)でNIAの食事に含まれていた魚油や抗酸化物質などが含まれないなど健康的ではないせいかもしれない。さらにWNPRCの対照群は無制限に食べさせたため結果として食べる量が多かった。一方NIAの対照群は一定量に固定された。NIAに比べてWNPRCの対照群は重い。全体としてWNPRCの研究は制限食の影響よりも対照群の不健康さが大きく出た。またサルの系統の違いも影響しているかもしれない。

  • 世界調査が作物の収量増加への道を明らかにする

Global survey reveals routes to boosting crop yields
29 August 2012
http://www.nature.com/news/global-survey-reveals-routes-to-boosting-crop-yields-1.11306
肥料管理の改善と灌漑で最大70%生産性が向上する
Natureに発表された研究。収量ギャップという指標を計算した。批判もある。
(結局食糧危機の解決にはアフリカへの投資と政治的安定が一番なので

Nanotechnology: Armed resistance
29 August 2012
http://www.nature.com/news/nanotechnology-armed-resistance-1.11287
メキシコでのナノテクラボへの一連の爆弾攻撃についてNatureが評価し何故メキシコが環境アナーキストのターゲットになったのかを考える
ナノテクノロジーによる環境汚染と健康リスクを心配すると称する団体がメキシコの研究所に郵便爆弾が送られる事件が連続してあった。
反文明アナーキストネットワークは世界中で活動を過激化させている。エコアナーキズムがブームとなっていて、メキシコは暴力が蔓延していることと政府がナノテクノロジーを推進すると発表したことがきっかけになったようだ。