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冷凍チップスのアクリルアミドには「発がんリスクがある」

Behind the Headlines
Acrylamide in frozen chips 'cancer risk'
Friday September 28 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/09September/Pages/Frozen-chips-can-cause-cancer.aspx
冷凍チップスは「がんの原因である」というDaily Telegraphの主張は幾分早まった怖い主張である。繰り返される質問「発がん物質入りのフライを食べたい?」に対するあなたの答えが「イエス」だったら、あなたのがんリスクは実際に増えるのか?
この見出しは、多くのテイクアウェイショップで販売されているフレンチフライである冷凍(調理済み)チップスの製造方法がどのようにアクリルアミドの生成に影響するのかを調べた研究に基づく。アクリルアミドは2002年にスウェーデンの研究者らがフライドポテトやポテトチップのようなでんぷんの多い加工食品に高濃度存在することを発見した化合物である。アクリルアミドはマウスで発がん性があることから懸念されている。ただしマウスでがんができるのは通常ヒトが暴露されている量の900倍である。
この研究には2角目的があり、それは現在の加工工程でどのくらいアクリルアミドができるのかを決める、何がアクリルアミドの生成原因かを説明するモデルを作ることである。
冷凍チップスの製造には沸騰水に漬ける、糖液で処理する、部分揚げして冷凍する、という工程がある。研究者らはアクリルアミドの生成には高温と糖処理の組み合わせが関与することを見いだした。
注意すべき点は、アクリルアミドがヒトでがんを作るかどうかは公開で議論中であるということである。発見されて以来これまで多くの研究がなされてきたが決定的結論は得られていない。
FSAは人々に対してアクリルアミドの多い加工食品を食べることを止めるようには助言していない。そうではなく、健康的でバランスのとれた食生活をすべきだと助言している。