食品安全情報blog過去記事

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遺伝子組換え牛由来低アレルギーミルク−専門家の反応

SMC
Low allergy milk from engineered cow – experts respond
October 2nd, 2012.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2012/10/02/low-allergy-milk-from-engineered-cow-experts-respond/
ニュージーランドの科学者が、一部の人のアレルギーの原因となるベータラクグロブリンを欠くミルクを作る遺伝子組換え牛を開発した。PNASに発表された。SMCかこの研究について意見を求めた。
Riddett Institute のMike Boland博士
これはおもしろい仕事である。ベータラクグロブリンの役割はよくわかっていない。これが無いミルクを生きた動物が作れるというのは科学的におもしろい。市販されるのはずっと先だろう。
Auckland City病院Rohan Ameratunga准教授
彼らは新しい技術を使って牛のベータラクグロブリン遺伝子の発現を抑制した。しかし牛乳中にはベータラクグロブリン以外にもアレルゲンはあるのでこのミルクをミルクアレルギー患者が安全に飲めるかどうかは不明である。
英国SMCから
Edinburgh大学Bruce Whitelaw教授
RNA干渉がほ乳類で成功したという事例は数少ない。将来さらにエレガントな戦略が利用されるようになるだろう。