食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

McGill clears asbestos researcher in misconduct probe
CBC News Posted: Oct 18, 2012
http://www.cbc.ca/news/canada/montreal/story/2012/10/17/montreal-mcgill-asbestos-review-mcdonald.html
アスベストの影響について1966年から1990年代後半まで研究していた職業保健専門家John Corbett McDonaldらの1971年から1998年までの研究成果はアスベストロビー団体から海外での使用を促進するために利用されていた。McDonaldはクリソタイルは一定量までは基本的に無害であるとし第三世界への輸出を提唱していた。今年初めにCBCニュースの調査でMcDonaldらがケベックアスベスト採鉱協会から研究資金をもらっていることが明らかになり、彼の仕事の調査が求められていた。McGillは内部レビューを行い、研究は適切だったと結論した。
50以上の国がアスベストの使用を禁止し、WHOが世界で毎年10,700人がアスベストの職業暴露で死亡しているとしている。途上国では未だ使用されていてカナダでも昨年アスベストのブレーキパッドを260万ドル相当輸入している。2010年までカナダは毎年15万トンのアスベストを生産し、ケベックではその90%を途上国に輸出していた。しかしケベック政府は最後のアスベスト鉱山への融資を中止し、カナダのアスベスト産業は死んだ。

  • 研究に不正行為の証拠は見つからなかった

McGill大学
Report finds no evidence of research misconduct
Published: 17Oct2012
http://www.mcgill.ca/research/channels/news/report-finds-no-evidence-research-misconduct-218574
1980年代後半に退職したJohn Corbett McDonald教授のアスベストの健康影響に関する研究に不適切なものはなかった。McDonald教授はアスベスト業界からの資金提供を1960年代から明示していた。またそのことがデータの解析や結論に影響したことを示唆する根拠はない。彼のチームはすべての形態のアスベストが肺がんのリスクを上げることを明確に示していて、その結果は他のグループでも再現されていた。

Message to the community from Dr. David Eidelman
Published: 17Oct2012
http://www.mcgill.ca/research/channels/news/message-community-dr-david-eidelman-218572

  • Nature特集 科学の世界地図

The new map of science
http://www.nature.com/news/specials/global/index.html
科学者の移動や今後の影響予想など。
圧倒的に米国が強く、移動も欧米豪中心。中国の台頭を予想している。

  • 本は脳を刈り落とす

ScienceNOW
Books Trim the Brain
by Moheb Costandi on 17 October 2012
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2012/10/books-trim-the-brain.html?ref=hp
Society for Neuroscienceで発表された研究によれば、本やおもちゃは子どもを賢くするが同時に脳の成長にも影響する。
Pennsylvania大学の研究者が低所得層の64人の子どもを生まれたときから思春期後期までフォローした。4才と8才の時に環境評価のために訪問し本や教育おもちゃの数や親からの支援を評価した。2回目の訪問から10年以上経ってMRIにより脳の詳細解析をした。その結果4才の頃の刺激の多さは皮質の2つの領域の薄さに関連することを見いだした。これはシナプス剪定によることが示唆される。
(ある時は面積が少ないことを有害影響の証拠だといい別の時には賢さの証明だという。)