食品安全情報blog過去記事

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放射能報告書発表

Radioactivity report published
17 October 2012
http://www.food.gov.uk/news-updates/news/2012/oct/radioactivity-report
FSAが発表した食品と環境中の放射能(RIFE)年次報告書では、2011年に英国の人々が暴露された人工放射能レベルはEU規制値より低いままだったと結論した。
モニタリング計画では、核施設の近傍に住んでいて地元の食品を食べている人々も含めて、フードチェーンのいろいろな部分の放射能を測定している。また環境中に排出されたものから吸収される量も評価している。
報告書では以下の知見を得た
・英国一般人の総被ばく量はEUのすべての暴露源から年間1mSvの規制値より相当低い。
・2011年3月の福島の核事故は英国のフードチェンの安全上に何の懸念も追加しなかったno additional safety concerns(NOを強調しておく)
レビューとパブリックコメントを経て、1986年4月のチェルノブイリ核事故後に行われた羊の飼育に関する制限は2012年に廃止された。
報告書本文
Radioactivity in Food and the Environment, 2011
http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/rife2011.pdf
英国の一般人で人工放射線への暴露が最大なのはAmersham、Sellafield、Springfieldsで、それぞれ0.22、0.18 、 0.13 mSvだった。
日本の事故後の管理は適切に行われ、英国の人々への影響は無視できる。ヨーロッパで行われた輸入品の検査の結果はほとんどが検出限界以下でごく希に10 Bq/kg程度のものが見つかるだけである。一方ブルガリアから輸入されたキノコからはEU規制値の600 Bq/kgを超過する4951 Bq/kgのセシウム137が検出されている。