食品安全情報blog過去記事

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虚偽のがん治療を避ける

Sense about science
Steer clear of false cancer cures
03 December 2012
http://www.senseaboutscience.org/blog.php/39/steer-clear-of-false-cancer-cures
NHS ChoicesのエディターCaroline Finucaneの投稿
2週間ほど前、私はNHS Choicesに医学コミュニティを騒がせていた問題について記事を書くよう言われた。私はフォトダイナミック療法(PDT)についての記事を書き始めたが、すぐにこれは一般の人々にとって脅威となることを認識した。
根拠のない、認可されていないいわゆる「進歩した」PDTががん治療法として宣伝販売されているのだ。一部の科学者たちが何年もそれらについて警告しているが、詐欺的あるいは信じてそれを行っている病院があることを人々に伝えることができていない。
広報活動の先頭にたつ慈善団体Killing Cancer(http://www.killingcancer.co.uk/)の長であるDavid Longmanの熱意と憤懣を無視することはできない。彼はこれらの虚偽の「魔法の治療法」にすべてを投資してしまった重症患者をたくさん見ている。被害者に対する彼の説得は聞き入れられることはない。彼の警告は、一部は個人的経験にもよる。彼の娘がこのような代替療法の一つで8年前に失敗し(治療期間中にがんは増殖していた)、より多くの苦しみをもたらしたのだ。
私が話しているのは新しく改良されたバージョンのPDTとして宣伝されている「次世代PDT」や「ソノダイナミック療法」について、である。現状ではある種のがんにPDTは認可されているが魔法ではない。残念ながらどのようなタイプのPDTであろうと一つの固まりを超えて拡散したがんを治すことはできない。
もしほんとうに末期がんを治療することができるのなら何故医学的に検証しようとしないのか?「次世代PDT」や「ソノダイナミック療法」をやってみようとしている人たちにこの警告が届くといいのだが。「失うものは何もない、騙されたと思ってやってみよう」というのは間違いで、真実は根拠のない治療法をためすことはそれが危険でなくとも時間と感情とエネルギーとお金を無駄にする。
メディアやがん啓発団体には、根拠のない治療法を宣伝したりそのようなものにお金を出したりしないようお願いする。
(開発段階のものを夢の治療法とか言っちゃうケースも良くあるし、適用が限られるのに過剰に報道することもあるしで。)