食品安全情報blog過去記事

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その他

  • バラに風邪がうつるか?最新の反GMO騒動は「キラー」ウイルス植物遺伝子の脅威

Forbes
Can A Rose Catch Your Cold? Threat Of 'Killer' Viral Plant Gene Is Latest Anti-GMO Rant
Jon Entine, 1/30/2013
http://www.forbes.com/sites/jonentine/2013/01/30/can-your-rose-bush-catch-your-cold-threat-of-killer-viral-plant-gene-is-the-latest-anti-gmo-activist-rant/
先月GM Crops & Foodsに発表された「植物の形質転換ベクターに使われるCaMV 35Sプロモーターとトランスジェニック植物のウイルス遺伝子VIのオーバーラップの結果の可能性」と題した論文が反GM団体のヒステリーを誘発した。
「発覚:GM作物に有毒遺伝子が隠れている」「ウイルスDNAはGMO食品のリコールにつながる」等の見出しがあふれた。これはいつか見た光景である。
1999年にJoe Cumminsらが「カリフラワーモザイクウイルスプロモーター−惨劇のレシピ?」という論文で植物ウイルスがヒトに有害であるという主張を発表して騒動になった。この主張は大雑把に言うと、あなたが風邪をひいているときはお気に入りの植物に風邪をうつさないようにというようなものである。
EFSAのGMOパネルの座長Joe Perryは「問題のウイルスは植物のウイルスでヒトのウイルスではない。これまでヒトの健康に有害影響が報告されたことはない」という。

  • 州当局が汚染ボトル入り水について消費者助言を発表

Massachusetts州政府.
State Officials Issue Consumer Advisory on Contaminated Bottled Water
February 07, 2013
http://www.mass.gov/eohhs/gov/newsroom/press-releases/dph/consumer-advisory-on-contaminated-bottled-water.html
2012年11月1日以降に3ガロンまたは5ガロンの水を購入した人は使用前にガソリン臭をチェックするように。
Poland Springのボトル入水にベンゼンを含む有機化合物の汚染があり、ガソリン混入が疑われる。2月1日にEssex郡の子どもがPoland Springの5ガロン入りボトルから水を飲んで病気になって救急外来で治療を受けた。このボトルはPoland SpringのFramingham工場由来で子どもの家に配達されたものである。
ここ三ヶ月、水企業は返却された水ボトルにガソリンが含まれることが多く、検出してブロックしているがごく少数が検知されずに消費者に届けられている。
消費者は水のボトルに水以外のものを入れないように。
(ハリケーンSandyに襲われた後で燃料不足がおこり、水ボトルをガソリン運搬に使ったためと考えられている。宅配水会社はボトルを回収し、洗浄して再利用している)

  • 人気のあるエネルギードリンクがカフェイン緊張を誘発する

Popular energy drinks trigger caffeine jitters
6-Feb-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-02/acs-ped020613.php
Chemical & Engineering Newsの表紙特集はエネルギードリンク
Caffeine Jitters
By Lauren K. Wolf
http://cen.acs.org/articles/91/i5/Caffeine-Jitters.html
わかりやすいカフェイン含量の図がある(でもお茶が入ってない)
カフェインというか酒やドラッグと一緒に飲むのが問題のような

South Africa: SA's Malaria Plan Lauded
29 January 2013
http://allafrica.com/stories/201301290718.html
Jacob Zuma大統領が2018年までに国内のマラリア流行を根絶する計画であると述べた。アフリカ連合のイベントで話した。Zuma大統領はマラリア対策のためにDDTを使い続けることを確認した。1996年に南アフリカは環境団体からの圧力によりDDTを使用しないと決定した。その結果1995年に約10000症例だったマラリアが2000年には64622例に大幅に増加した。主な増加原因はDDTで根絶されていた特定の媒介種が復活し、他の種類の殺虫剤には耐性だったためである。保健省は2000年にDDTの使用を決めた。その後2001年にマラリア症例が26506と減り、次の年は9866に減った。2006年にWHOがアフリカの事例を見てマラリア対策のためにDDTを使うことに立場を変えた。

  • ヨーロッパの化学物質安全性法レビュー

Natureニュースblog
Europe’s chemical safety law reviewed
05 Feb 2013
http://blogs.nature.com/news/2013/02/europes-chemical-safety-law-reviewed.html
欧州委員会が発表したREACHレビューによると、5年前に発効したこの法律は良く機能している。ただし規制のメリットの定量評価にはまだ早いことを認めている。また法の履行の改善も必要である。動物愛護団体は実験動物の代替が進んでいないことを批判している。
報告書
http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/chemicals/files/reach/review2012/general-report-draft_en.pdf

  • 汚染、政治、ハゲワシ

Pollution, Politics, and Vultures
Andrew Balmford
Science 8 February 2013: Vol. 339 no. 6120 pp. 653-654
インドのハゲワシ減少がジクロフェナックの使用禁止により回復傾向
ウシの治療用にはメロキシカムを推奨している