食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

EUのネオニコチノイドの使用を禁止しないという投票についての専門家の反応

expert reaction to EU vote not to suspend use of neonicotinoids
March 15, 2013
http://www.sciencemediacentre.org/xpert-reaction-to-eu-vote-not-to-suspend-use-of-neonicotinoids/
EUにおけるネオニコチノイドの2年間の禁止案は、棄権と反対票により成立しなかった
Cambridge大学の研究員でNERC Knowledge Exchange フェローのLynn Dicks博士
我々は英国の野生昆虫、ある種の蛾や蝶や甲虫が減っていることを知っている。同時に処理面積という意味で農業における殺虫剤の使用が増加している。殺虫剤が昆虫を殺すのは驚くことではない、そういうふうに作られている。昆虫の数や多様性が減少した唯一の原因であるとは考えられないが、複数の要因の一つではあろう。
EUの投票については、禁止することが長期の殺虫剤使用削減達成のためのステップになるかどうかが問題で、私はそうは思わない。既にEUは農薬使用の監視などの長期削減対策を始めている。長期的にはその方がよいように思われる。
Exeter大学環境毒性学者James Cresswell博士
人工的投与でネオニコチノイドがミツバチに悪いという研究はあるが現実の環境でどうなのかについては不確実性が残る。科学はその重篤さについて一致した答えを出していない。そのことが政策決定者にいろいろな立場をとらせ、注意深く対応する理由になっている。
Stirling大学生物科学教授David Goulson
投票が成立しなかったのは残念である。
Rothamsted Research生物化学と作物保護部門長Lin Field教授
審議に科学的根拠のあるリスク評価アプローチが執られたことは喜ばしい
(意見は割れている模様)