食品安全情報blog過去記事

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蜂蜜の殺菌作用評価

Behind the Headlines
'Bug busting' properties of honey assessed
Monday March 18 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/03March/Pages/Bug-busting-properties-of-honey-assessed.aspx
Mail Onlineウェブサイトが蜂蜜の殺菌作用を調べた新しい研究により「信じられないかも!マヌカ蜂蜜は薬剤耐性細菌をやっつけられる?」と言う。この研究はニュージーランドのいろいろな蜂蜜の各種細菌の増殖や出現に与える影響を実験室で調べたものである。その結果蜂蜜によって違う影響があり、細菌の増殖抑制作用はマヌカが最も大きく、次いでカヌカ、最後にクローバーの蜂蜜だった。研究者らは最近蜂蜜と抗生物質を合わせた場合のスーパー細菌MRSAへの影響を調べた別の研究を発表しているが、その研究は個々では取り上げられていない。抗生物質耐性が問題になっているため、細菌の増殖を抑制するのに役立つ何かのニュースはいつでも歓迎される。しかしニュースでは報道されていない重要な点は、この研究は「医療グレード蜂蜜」を製造しているComvitaという企業がお金を出し、一部を実施したものであるということである。それが必ずしも結果にバイアスがあることを意味しないが、独立した研究室での確認が望ましい。この研究は実験室での蜂蜜の作用についての情報を加えるものではあるが、真の試験は実際の患者での影響を評価するものである。コクラン共同計画の最近の系統的レビューによると蜂蜜に弱い影響がある可能性があるが傷の治癒に蜂蜜が良いというしっかりした根拠はない。