食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他ニュース

  • 持続可能なシーフード表示に関する論争激化

Nature News blog
Fight over sustainable seafood labelling flares up
12 Apr 2013
http://blogs.nature.com/news/2013/04/fight-over-sustainable-seafood-labelling-flares-up.html
国際NPOであるMarine Stewardship Council (MSC)による持続可能認証に対して多くの科学者から疑義が提示されている。MSCはそれを否定している。

  • Gerald Vermette歯科医に対する懲戒

Casewatch
Disciplinary Actions against Gerald Vermette, D.D.S.
Stephen Barrett, M.D.
http://www.casewatch.org/board/dent/vermette/order.shtml
水銀中毒という不適切な診断をしてビタミンCやインスリンなどを歯科治療の一環として投与していた。

Dental Watch
Dr. Oz's Improper Amalgam Toxicity Demonstration
Robert S. Baratz, MD, DDS, PhD
Stephen Barrett, MD
http://www.dentalwatch.org/hg/oz.html
2013年3月28日のDr. Ozショーによる歯のアマルガムで水銀中毒になるという主張について。画像で解説。歯の詰め物をブラシで擦って出たものを吸引して数値が動いたのを「ゼロでなければ安全でない、こんなに高い」とやってみせた。デモンストレーションを行ったDave Wentzは何年もアマルガムの危険性を訴えて、アマルガムの除去とサプリメントの販売やホメオパシーなどでデトックスするという会社を創設して運営している。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20130402#p4に加えて)

  • 「コーヒー豆錠剤が糖尿病をやっつける」

Sense about science
For the record
"Coffee beans pill would beat diabetes"
14 April 2013
http://www.senseaboutscience.org/for_the_record.php/122/quotcoffee-beans-pill-would-beat-diabetesquot
2013年4月10日にDaily Expressが「コーヒー豆錠剤が糖尿病をやっつける」「7杯のコーヒーを飲むと糖尿病リスクが50%減らせることは既に知られている」と主張する記事を掲載した。
糖尿病UKの研究部門長Matthew Hobbs博士
ロースとしていないコーヒー豆から作った錠剤が「糖尿病や肥満をやっつける」という主張は、コーヒーやお茶を飲むことが2型糖尿病の発症リスクを下げるかもしれないことを示唆した決定的ではない限られた研究に基づくものである。関連があるかもしれないという予備的根拠はいくらかあるが、何故なのか、寄与成分は、あるいは大量に飲んだ場合のリスクは、などについての研究が不足している。最近の系統的レビューではコーヒー摂取と2型糖尿病の関連についてさらなる研究を求めている。2型糖尿病のリスクがある人に対してどんな形にせよコーヒー摂取量を増やすよう助言する根拠はどこにもない。

  • Prop65

http://oehha.ca.gov/prop65/prop65_list/files/P65single041113.pdf
2013年4月11日付でビスフェノールAが加わった

  • BPAボトルは赤ちゃんを傷つけるか?あなたがそれで赤ちゃんを殴った場合のみ、と英国のトップ科学者は言う

Forbes
BPA Bottles Harm Babies? Only If You Batter Them With One, Says Top British Scientist
Trevor Butterworth,
4/11/2013
http://www.forbes.com/sites/trevorbutterworth/2013/04/11/bpa-bottles-harm-babies-only-if-you-batter-them-with-one-says-top-british-scientist/
4月1日に英国政府の科学アドバイザーを辞任したSir John Beddingtonが英国SMCの開催した討論会で話をした。
政治家の失敗として、政策を作る際にハザードとリスクの違いがわからないことをあげた。例えばコーヒーは、大量ではがんを誘発するが、それを発がん物質とか内分泌撹乱物質などと呼んで量を考えずに規制するのは大げさだろう。ヨーロッパでおこっている真の危機は、予防原則の過剰使用とリスクとハザードの違いを理解することに失敗していることである。ビスフェノールAについては、一部の国で予防原則により禁止しているのは、率直に言って気が狂っている。BPAボトルで赤ちゃんを傷つけるには、それで殴るしかない。英国がBPAヒステリーから逃れていられる理由の一つは、SMCやSense about scienceなどの働きによる。

Social Network Sways Vaccine Compliance
By Nancy Walsh, Staff Writer, MedPage Today
Published: April 15, 2013
http://www.medpagetoday.com/Pediatrics/Vaccines/38443
子どもに全ての必要なワクチンを接種しない保護者は自分に近いソーシャルネットワークのメンバーの助言に強く依存していることが研究により示された。日頃接しているソーシャルネットワークのメンバーの1/4から1/2がワクチンを接種しないようにと薦める場合ワクチンを接種しないオッズは36 (95% CI 6 −162)、1/2から3/4がワクチンを避けるようにという場合は273(95% CI 37- 2,028)になる。Pediatricsにオンライン発表された。調査対象は初めて子どもを持った親。
(類は友を呼ぶので・・。新米保護者を孤独にしないようにする必要がある。ネット依存は危険信号。)