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欧州委員会はウマDNAとフェニルブタゾンの検査結果を公表:食品安全上の問題はないが虚偽表示に対しては将来的により罰則を厳しくするだろう

Commission publishes European test results on horse DNA and Phenylbutazone: no food safety issues but tougher penalties to apply in the future to fraudulent labelling
16/04/2013
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-13-331_en.htm
ウマ肉スキャンダルにより先月から行われたウマDNAとフェニルブタゾンの全EU検査の結果、ウマDNAが検出されたのは5%以下で、フェニルブタゾンが検出されたウマ屠体は約0.5%だった。
健康・消費者コミッショナーTonio Borgは、以下のように述べた:この知見はこれが食品偽装事件であり食品安全上の問題ではないことを確認した。このスキャンダルを受けて、ヨーロッパの消費者と貿易相手の信頼を回復することが重要である。今後数ヶ月で欧州委員会は今回の教訓をもとにフードチェーンのコントロール強化策を提案するだろう。
結果
この検査は各国ごとに詐欺表示については10-150件、フェニルブタゾンについてはウマ肉50トンにつき1件最低5件の検査を行った。27か国で7259の検査が行われ、そのうち4144がウマDNA、3115がフェニルブタゾンの検査である。そのうち193件がウマDNA陽性(4.66%)で16検体からはフェニルブタゾンが痕跡量検出された(0.51%)。さらに食品事業者(生産、加工、販売業者)によるウマDNA検査7951件の結果も報告された。このうち110検体からウマDNAが検出された(1.38%)。ウマDNAと極微量のフェニルブタゾンが検出された検体は全体の中ではごく一部である。この結果はEFSAとEMAが「暴露される可能性の少なさと有害影響が起こる可能性の少なさから消費者にとっての懸念は低い」とした2013年4月15日に発表した共同声明に対応している。
次のステップ
この結果を受けて、EUと加盟国の専門家は4月19日に会合し、消費者の信頼回復のための対策を議論し、食品偽装への罰則強化提案などを行う。

検査結果の詳細は以下から
Results of tests of meat
http://ec.europa.eu/food/food/horsemeat/tests_results_en.htm