食品安全情報blog過去記事

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我々の食事中の植物が遺伝子を制御することはありそうにない−研究

SMC
Plants in our diet unlikely to regulate genes – study
July 2nd, 2013.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2013/07/02/plants-in-our-diet-unlikely-to-regulate-genes-study/
我々の食事に入っている植物に含まれる二本鎖RNAが、食べた我々の遺伝子発現に干渉するかどうかをめぐる最近の議論に関して、霊長類での新しい研究で根拠は発見できず、GM植物が食品安全上のリスクとなるという主張を否定する。
新しい研究は、2012年の米ベースの食事を食べさせたマウスの血中や組織中に植物由来のマイクロRNAが存在するという知見を再現しようとした。この研究では大豆スムージーを与えたマカクサルで大豆由来マイクロRNAを調べた。いくつかの異なるアプローチで探索した結果根拠はみつからず、著者らは食品中植物由来のものが遺伝子を調節している可能性は低く、最初の研究には欠陥があると結論せざるを得なかった。
SMCは新たな研究についてのコメントを集めた
オタゴ大学Peter K. Dearden准教授
この新しい研究は注意深く実施されたもので、植物由来マイクロRNAは血清中にはたとえ存在したとしても非常に少なく、多分無いだろうことを示唆する。植物由来マイクロRNAがヒトの遺伝子を調節するという主張はおもしろいが、大きな影響はないだろう。
カンタベリー大学生物科学Jack Heinemann教授
この研究は食品由来のdsRNAによる意図しない影響はおこりそうにない、あるいは希であることについての確からしさをますものである。ただしこの分野の研究はまだ少ない。
(童謡 赤い鳥小鳥のような、食べものの影響を受けるという考え方はわりとよくあるのだろう)