食品安全情報blog過去記事

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その他論文等

  • 抗酸化物質は女性の妊娠チャンスを改善するか?

Do antioxidants improve a woman's chances of conceiving?
4-Aug-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-08/w-dai073113.php
コクランライブラリーによる新しい系統的レビューによると、抗酸化サプリメントが女性の妊娠チャンスを増やすという質の高い根拠は存在しない。

  • お香の煙由来汚染物質はヒトの肺細胞の炎症を誘発する

Pollutants from incense smoke cause human lung-cell inflammation
2-Aug-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-08/uonc-pfi080213.php
Science of the Total Environmentの2013年8月号に発表された論文。
UAEでよく使われるお香から出るものをin vitroで調べた研究。

  • オーガニックの健康ハロー

The Organic Health Halo
by Berkeley Wellness | August 01, 2013
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/nutrition/article/organic-health-halo
コーネル大学の研究者がFood Quality and Preferenceに発表した新しい論文によると、食品にオーガニックラベルを貼ると実際より健康的に見えるらしい。一般的にオーガニックには健康的なイメージがある。人々は食品を環境や農場労働者などなんらかの一つの項目で健康的だとみなすと、他の全てについてよいとみなす。これは「健康ハロー」効果と呼ばれる。全く同じ食品の一方に「オーガニック」と表示すると、表示されていないものよりカロリーや脂肪が少なく繊維が多く、16-23%余分に支払うと回答する。味については健康的な食品は美味しくないと認識しているようである。先のミシガン大学による同様の研究でも同じような結果だった。
基本は:健康ハロー効果に惑わされるな。「オーガニック」は栽培方法についてのみ示す門戸絵栄養や味には関係ない。オーガニックお菓子は普通のお菓子と同じように砂糖や脂肪や塩を含み、時にはおおいことすらある。何を食べているのか知りたいときには栄養成分表示を読んで比較すること。

  • 動物実験の厳しい制限にイタリアの科学者は呆然

ScienceInsider
Strict Limits on Animal Research Stun Italian Scientists
2013-08-02
http://news.sciencemag.org/2013/08/strict-limits-animal-research-stun-italian-scientists
アニマルライツ活動家の大きな勝利として、水曜日にイタリア議会は動物実験を厳しく制限する法案を成立させた。
2010年のEU指令の国内履行法案であるが指令より遙かに厳しく、研究目的での霊長類・イヌ・ネコの交配禁止などを含む。

  • あなたを酔わせるコーヒー

ScienceShot: A Shot of Coffee That Gets You Drunk
2013-08-02
http://news.sciencemag.org/technology/2013/08/scienceshot-shot-coffee-gets-you-drunk
コーヒーについての新しいうわさ話がある。研究者らが使用済みコーヒー豆からアルコール飲料を作る方法を発見した。

  • Acute liver injury associated with glucosamine dietary supplement.

Ebrahim V, Albeldawi M, Chiang DJ.
BMJ Case Rep. 2012 Dec 13;2012. pii: bcr2012007665
OTCグルコサミンを使用していた55才女性の肝障害の症例報告。

  • Lancet 栄養改善関連

World Report
ラテンアメリカのジャンクフード取り締まりについて
Latin American countries crack down on junk food
Barbara Fraser
The Lancet, Volume 382, Issue 9890, 3–9 August 2013, Pages 385-386
ペルーの健康食品法により学校でポテトチップや甘いものやソフトドリンクやクリーミーソースを使ったサンドイッチなどが販売できなくなり、果物と、マヨネーズを使っていないチキンサンドしかなくて食べるものがない、という少年の話から始まる。ペルーの法では栄養成分表示が求められ、カロリー・塩・脂肪・砂糖の多い食品は14才未満の子ども相手に宣伝してはならない。またおもちゃやステッカーのようなものをつけてもいけない。
ブラジルでは学校給食には栄養基準の他に小規模農家を支援するために地元製品を購入することを義務づけている。学校給食の70%は加工されていないもの、30%は地元のものであることを求めている。

Nutrition: a quintessential sustainable development goal
Richard Horton, Selina Lo
The Lancet, Volume 382, Issue 9890, 3–9 August 2013, Pages 371-372

Maternal and child undernutrition and overweight in low-income and middle-income countries
Robert E Black et al.,
The Lancet, Volume 382, Issue 9890, 3–9 August 2013, Pages 427-451

Evidence-based interventions for improvement of maternal and child nutrition: what can be done and at what cost?
Zulfiqar A Bhutta et al.,
The Lancet, Volume 382, Issue 9890, 3–9 August 2013, Pages 452-477