食品安全情報blog過去記事

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一日一杯のワインは鬱リスクを減らす?

Can a glass of wine a day reduce depression risk?
Monday September 2 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/09September/Pages/Can-a-glass-of-wine-a-day-reduce-depression-risk.aspx
毎日一杯のワインを飲むのは精神衛生上良いかもしれないとDaily TelegraphとGuardianが報道した。この話は55-80才の5505人を7年以上フォローしたスペインの研究に基づく。週に5-7杯飲む人の鬱発症リスクは全く飲まない人より約1/3低かった。しかしたくさん飲む人(一日5ユニット以上のアルコール)は鬱発症リスクが高い傾向にあったが、偶然の可能性を否定できない。著者らはこの知見は多数の他の研究で飲酒と鬱発症リスクの関連が見られていることと一致しないと述べている。これは飲酒のパターンやアルコールの種類によるかもしれない。この研究にはアルコール以外の要因、鬱の診断が自己申告など多数の弱点がある。全体として、この研究を根拠に鬱リスク抑制目的で飲酒するのは賢明ではないだろう。しかしながらもし飲むなら適量、という現在の助言には合致している。