食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

2009-2011年の欧州食品中の3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール(3MCPD)分析と予備的暴露評価

Analysis of occurrence of 3-monochloropropane-1,2-diol (3-MCPD) in food in Europe in the years 2009-2011 and preliminary exposure assessment
EFSA Journal 2013;11(9):3381 [45 pp.]. 26 September 2013
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3381.htm
3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール(3MCPD)は、ヒト発がん性の可能性があると分類された食品加工により生じる汚染物質で、SCFが一日許容摂取量(TDI)2 µg/kg b.w.を設定している。この報告書は、欧州加盟国が集めてEFSAに提出した1235の分析結果を基にして食品中の3-MCPD濃度について述べたものである。左側打ち切りの結果は(全体の59%)、下限(LB)、上限(UB)、中央(MB)値で置換した。11食品グループと34サブグループの3-MCPDの平均値は推定中央値と範囲[MB (LB-UB)]として計算した。多くの食品グループで、平均値は「不検出」から50 µg/kgまでの範囲だった。「動物と野菜の油脂」サブグループではより高濃度だった [1020 (960 – 1090) µg/kg]。総集団の食事からの暴露の平均と95パーセンタイル値(P95)はEFSAの包括的食品摂取量データベースの個人の摂取量データと平均値データを合わせて推定した。3 MCPDの平均暴露量はほとんどの集団で(調査年齢グループ;N=60-64歳未満)1日当たり1 µg/kg b.w.未満だった。4つの集団で食事からの平均暴露量は一日当たり1-1.5 µg/kg b.w.だった。暴露の95パーセンタイル値は56集団で一日当たり2 µg/kg b.w.未満で、残りの8集団では一日当たり2-3µg/kg b.wだった。「マーガリンと類似物」は45集団(70%)の主な暴露源で、18集団(28%)では「野菜油脂(クルミオイルを除く)」だった。他の暴露源は「パンとロールパン」(平均6-26%の総暴露への寄与)、「ファインベーカリー商品」(4-29%)、「保存肉(燻製)」(3-18%)だった。