食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 死ぬのは肝臓だ (Live and Let Die 007のタイトル)

ACSH
Liver Let Die
http://acsh.org/2013/10/liver-let-die/
FDAはハワイの肝障害集団発生を調査中であるがOxyElite Proと呼ばれるダイエタリーサプリメントの関与が疑われている。この製品についてNFL Players Associationも警告している。
ACSHのJosh Bloomはサプリメント業界に対して長い間批判してきた。「謎だって?私はそうは思わない。企業が「サプリメント」と称して未承認薬物を販売してヒトを殺し始めたとき、真の謎はどうしてこんながらくたを売ることが許されて、たくさんの人が殺されなければならないのかということだ。」
今回の事件で実際に死亡した原因は不明であるが、何が問題だったかはやがて明らかになるであろう。しかしやがて次の馬鹿馬鹿しいできごとが別のサプリメントで繰り返されるだろう。サプリメント業界が1994年にサプリメントFDAの認可対象外にしたことは全くもって素晴らしい仕事だった。(皮肉:危険なサプリメントを販売禁止にするためには死体が必要。)

  • 栄養摂取に関する知識については認識と現実は違う

Perception Does Not Equal Reality When It Comes to Knowledge About Nutrient Intake
Oct. 2, 2013
http://www.foodinsight.org/Content/5519/Functional%20Foods%20Release-10-1-13.pdf
IFICの調査によると、アメリカの消費者は栄養に関する知識があると思っているが実際には欠けている。機能性食品への関心は高いが必ずしも摂取してはいない。

  • Rutgers大学の専門家が、より多くの人が地元の食品を求めるようになったため毒キノコの危険性があると言う

Poisonous Mushrooms Pose Danger as More People Forage for Locally Grown Food, Rutgers Experts Say
Friday, September 20, 2013
http://news.rutgers.edu/feature/poisonous-mushrooms-pose-danger-more-people-forage-locally-grown-food-rutgers-experts-say/20130920#.UlX1vZKChaQ
狩猟採集への関心が高まっているため、野生のキノコを食べることの危険性について教育が必要
ニュージャージー中毒情報センターには昨年141件の中毒疑いの問い合わせがあり、そのうち41件は病院での治療を必要とした。近年ヒトや動物での死亡例も報告されている。今年はニュージャージーでキノコ中毒が113例報告されている。
専門家が最も困っているのは、専門家を伴わずにキノコ狩りをすることが最近流行していることである。これは地元産食品を食べようという運動の高まりによるものである可能性がある。
地産地消の非科学的側面が明確に出ているかも。)

  • 低−中用量のヒ素暴露と心血管系疾患頻度の関連:前向きコホート研究

Association Between Exposure to Low to Moderate Arsenic Levels and Incident Cardiovascular Disease: A Prospective Cohort Study
Katherine A. Moon et al.,
Ann Intern Med. Published online 24 September 2013
http://annals.org/article.aspx?articleid=1740759
アリゾナオクラホマ・ノースおよびサウスダコタに住む45-74才の3575人のアメリカンインディアン男女を1989-1991年に調査し2008年までフォローしたStrong Heart Study。
尿中無機及びメチル化ヒ素の合計をヒ素暴露のバイオマーカーとした。最も高い1/4と最も低い1/4を(>15.7 対. <5.8 µg/g クレアチニン)比較したときの心血管系疾患、冠動脈心疾患、脳卒中頻度とのハザード比はそれぞれ1.32 (CI, 1.09 to 1.59; P for trend = 0.002), 1.30 (CI, 1.04 to 1.62; P for trend = 0.006), 1.47 (CI, 0.97 to 2.21; P for trend = 0.032),であった。

  • アスリートにおける運動誘発性炎症と酸化的ストレスに与えるポリフェノールの多いプロテインパウダーの影響:メタボロミクスアプローチを用いた無作為化試験

Influence of a Polyphenol-Enriched Protein Powder on Exercise-Induced Inflammation and Oxidative Stress in Athletes: A Randomized Trial Using a Metabolomics Approach
David C. Nieman et al.,
PLoS ONE 8(8): e72215
http://www.plosone.org/article/info%253Adoi%252F10.1371%252Fjournal.pone.0072215
ポリフェノール大豆プロテインミックスにブルーベリーと緑茶抽出物由来の水溶性ポリフェノールを加えたサプリメントを19-45才の長距離ランナー38人に17日間使用してもらった。サプリメントを使用する前後やランニング直後などの血液のメタボロミクス解析を行った。結論としてサプリメントは確立された炎症や酸化的ストレスマーカーにプラセボと差がなかった。