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ニュートリビジランス:ANSESは紅麹含有食品サプリメントについての意見にパブリックコメントを募集

Nutrivigilance: ANSES launches a consultation today for its opinion on food supplements containing red yeast rice
18/10/2013
http://www.anses.fr/en/content/nutrivigilance-anses-launches-consultation-today-its-opinion-food-supplements-containing-red
紅麹は「正常コレステロールレベルを維持する」と宣伝する多くの食品サプリメントに使用されている。ANSESはこの種の食品サプリメントの使用に関連する可能性のある25の有害事象報告(主に筋肉と肝臓の障害)を受け取っている。このためANSESは紅麹を含む食品サプリメントは、消費者、特に遺伝的素因や持病や現在治療中などの特に感受性の高い人にとって、健康リスクになると考える。ANSESは本日この意見について各種関係者や欧州保健当局への意見募集を開始した。特にこれらの製品はスタチン医薬品を使用している患者やスタチンの副作用により使用を中止している(スタチン不耐)患者が使用すべきではない。また妊娠あるいは授乳中の女性、子どもや青少年、70才以上の人、持病のある人、大量のグレープフルーツを食べる人などの感受性の高い人もこれらのサプリメントを避けるべきである。ANSESはこれらの人はサプリメントの使用前に医師に相談することを薦める。
ANSESは2009年にニュートリビジランスシステム(食品に関する有害事象収集システム)を構築して以降、25件の紅麹含有食品サプリメントに関連する可能性のある情報の揃った報告を受け取っている。そのうち因果関係が「非常に可能性が高い」「可能性が高い」12例については、主な事例は筋傷害(しばしば強い筋肉痛)で3例は筋傷害に関連するあるいはしない肝障害である。フランスでのニュートリビジランス症例と多国での情報はロバスタチンにより報告されているものと非常に良く一致し、このことはモナコリンを含む紅麹サプリメントは消費者を健康リスクにさらすものであることを示す。