食品安全情報blog過去記事

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フィールドからの報告:保護者がビタミンK予防薬を拒否した乳児の遅発性ビタミンK欠乏出血−テネシー、2013

Notes from the Field: Late Vitamin K Deficiency Bleeding in Infants Whose Parents Declined Vitamin K Prophylaxis — Tennessee, 2013
MMWR November 15, 2013 / 62(45);901-902
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6245a4.htm?s_cid=mm6245a4_w
Nashvilleの子ども病院で、2013年2-9月に遅発性ビタミンK欠乏出血が4例確認された。4人の乳児は血液凝固障害が確認され、ビタミンKの投与で治療可能であった。3例は病院で、1人は自宅で出産されていていずれも正常であったが6-15週後に突然出血していた。3人は広範性の頭蓋内出血、1人は腸管出血。さらに一人の患者の双子のきょうだいに無症候性血液凝固障害が確認された。いずれの事例も保護者が出生時のビタミンK投与を拒否していた。腸管出血の事例は完全に回復。頭蓋内出血の一人は明らかな運動障害、2人はまだ障害は認められていないがまだ1才になっておらず神経科でフォローしているが成長するに従って出血の影響が明らかになるであろう。
ビタミンK投与を拒否する新生児の割合を評価した。保護者にビタミンK注射の拒否理由を尋ねたところ、ビタミンK投与で白血病リスクが高くなることを心配した、注射は不必要な印象、新生児の「毒素」暴露を減らしたい、などであり、いずれの保護者もビタミンK欠乏による出血のリスクについては全く知らないあるいは不完全な知識しかなかった。
調査は現在も進行中。