食品安全情報blog過去記事

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その他

ScienceNOW
Bolstering a Link Between Alzheimer’s Disease and Lead Exposure
9 December 2013
http://news.sciencemag.org/biology/2013/12/bolstering-link-between-alzheimer%E2%80%99s-disease-and-lead-exposure
23年にわたる研究で、乳児の時に鉛の多いミルクを飲んだサルが、その後アルツハイマー病と関連するタウと呼ばれるタンパク質のもつれをつくることが示された。関連を確認するにはさらなる研究が必要であるがこの研究は子どもの時の鉛暴露が後のアルツハイマー病と関連する可能性を示唆する。

  • 報告書は大学の動物研究を酷評する

Natureニュース
Report slams university’s animal research
Daniel Cressey
10 December 2013
http://www.nature.com/news/report-slams-university-s-animal-research-1.14329
英国の一流大学の一つの実験動物の扱いが厳しく批判された。本日発表された独立したレビューの結果によるとこの大学の動物実験施設は人員不足でリソース不足で適切なシステムがない。このレビューはロンドンにあるアニマルライツグループBUAVが4月に内密の調査でこの大学の施設の動物が苦しんでいると報告されていた。

  • 酢は健康によいのか?

Is Vinegar Good for Your Health?
by Berkeley Wellness | December 09, 2013
http://www.berkeleywellness.com/self-care/home-remedies/article/vinegar-good-your-health
酢にはどれだけ利用法があるか?あるウェブサイトでは62、他のサイトでは131とか254、多いのは1001もリストアップしてあり、多くが健康関連である。酢には幾分神話的なものがある。リンゴや穀物、ジャガイモ、糖蜜、ワインなどから作られ、サラダだけではなく多くの家事用に使われる。酸性であるため食品中の細菌を殺し保存性が高いので酢漬けに使われる。洗剤として石けんかすを溶かし衣服のしみをおとしコーヒーメーカーや冷蔵庫の掃除に使われる。
しかし酢は風邪や関節炎に効き、減量に役立ち、血糖値やコレステロールを下げ、肝臓に良く、人体をデトックスし、その他無数の方法で健康によいのか?これらについては科学的根拠はない。
酢の主成分は水以外は酢酸であり、ビタミンは含まず、ほんのわずかのミネラルを含む。少なくとも害はなく安価である。医薬品としてではなく、食品や家庭用品として使おう。

  • 痛み:毒がメカニズムを明らかにする

Pain: what poisons are revealing about its mechanisms
The Lancet Neurology, Volume 13, Issue 1, Pages 22 - 23, January 2014
Lars Arendt-Nielsen, Brian Edwin Cairns
蛇、サソリ、蜘蛛、ふぐ、イモガイ、イソギンチャク、ムカデなど多くの生き物が毒をもつ。近年どうして一部の毒素は痛みを生じ他のものは痛くないのかについての理解に興味深いブレイクスルーがあった。
(毒って魅力的だよね。運命的な素晴らしい特異性、華麗なる作用機序。それに比べて農薬だの添加物だのの「毒性」のなんと芸がないことか!)

  • 子どもの映画は食習慣と肥満について混合したメッセージを送る

Kids movies send mixed messages about eating habits and obesity
9-Dec-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-12/uonc-kms120913.php
2006-2010年の20の子ども向け映画の栄養と運動についてのメッセージを評価した。
26%が誇張したサイズの食事を描き、51%は不健康なスナックを19%が砂糖入り飲料を描いていた。40%がテレビを見ている登場人物を描き35%がコンピュータを使用し20%がゲームをしていた。研究者による「健康的」と「不健康」の割合は1:2で、70%の映画は体重に関するスティグマ(そんなに太っていたらカンフーマスターになれない、といった)を含んでいた。
シュレック、カンフーパンダ、ハッピーフィートマダガスカル、ウォーリー、トイストーリー、ハリーポッター不思議の国のアリスなど。日本でも公開されているけれど、そのせいで子どもが肥満になる'obesogenic'と主張したら日本ではあまり妥当だとは思われないだろう。アメリカではこの手の言説が受け入れられやすく、そっちの方が興味深い)