食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • ILSI 2013年次報告書

2013 Annual Report
http://www.ilsi.org/Documents/ILSI_AR_2013_web.pdf
毒性およびリスク評価
・リスク評価の哲学を変える ILSI HESIのRISK21プログラム
・リスク評価と新しい技術 ナノなど
・リスク認知のリスク
食品の安全
・リスク削減のための協力
・食物アレルギー対策
水の安全
・地域コミュニティに力を与える
・安全な水の再利用で資源保護
・どれだけ水を使っているか
持続可能な農業
・新しいツール
・気候変動
栄養
・根拠に基づいた強調表示
・消費者の選択−最適な健康とはどういう意味か
・アジアでの微量栄養素添加
ビタミンD
エネルギーバランス

  • 神経に関する神話とそれが何故教室に生き残っているのか

Sense about science
Neuromyths and why they persist in the classroom
7 January 2014
http://www.senseaboutscience.org/news.php/369/neuromyths-and-why-they-persist-in-the-classroom
科学的根拠がないまたはほとんど無い教育法が「神経科学に基づく」として教室に残り続けているのかを問う
教育寄付財団(EEF)とWellcome Trustが教育における神経科学研究の公募を始めた。これはEEFが神経科学に基づく教育法についての文献レビューを行い、Wellcome Trustが教師がこの種の教育法を教室でどう実践しているのかを調査したことによる。神経科学の知見は教育に有用である可能性はあるが多くの疑似科学製品や方法がある。根拠のない製品ではなく根拠のあるものが使われるべきだ。
Neuromyths and why they persist in the classroom
Posted by Prateek Buch on 07 January 2014 - http://www.senseaboutscience.org/blog.php/77/neuromyths-and-why-they-persist-in-the-classroom
具体的にはBrain GymやVAK分類法、Multiple Intelligences理論、右脳左脳理論など
(MI理論のヒトは何度か日本に来て講演してるらしい)

  • なぜみんなががんになるように見えるのか

NYT
Why Everyone Seems to Have Cancer
By GEORGE JOHNSON
Published: January 4, 2014
http://www.nytimes.com/2014/01/05/sunday-review/why-everyone-seems-to-have-cancer.html?hpw&rref=opinion&_r=1&
毎年新年に政府が米国がん統計を発表するたびに、いつもの「我々はがんとの戦いに負けている」という悲嘆がみられる。半世紀前には心疾患が死因の1位だったがいまやがんが1位である、と。これは困ったことのように聞こえるが、この比較は不公平である。がんは進化と多細胞生物であることに深く根付いた困難な問題でがんの研究者らは小児がんなどで一部成功を収めている。しかし高齢者のがんについては決定的勝利はない。
他の病気についてのようにがんによる死亡率を劇的に下げることができるるとしたら、そのとき我々は何が原因で死ぬのだろう?一世紀前の平均寿命は50代半ばだったが今は約79才で、もしあなたが65才なら80半ばまで生きるだろう。がんによる死亡の中央値は72才である。高齢になればなるほど細胞のがんのもとになる変異は増える。もしあなたがほかの原因で死ぬことなく十分長く生きれば最終的にはがんになって死ぬだろう。それは発がん物質が全く存在しなくて世界でも最先端の医療をもってしても、である。全体としては煙草対策などのがん対策は進んできた。

  • ADHDと病気を商売にすること

ADHD & Disease-Mongering
by David Tuller, Dr.ph. | January 07, 2014
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/adhd-disease-mongering
The New York Timesが最近「注意欠陥多動を売る」という長い調査報告を掲載した。いかにして製薬企業がADHDの診断を増やし医薬品の販売を促進してきたかを扱っている。
1990年には米国ではADHDの薬を飲んでいる子どもは60万人だったが、いまや350万人である。レポーターのAlan Schwartzはこれを「Disease-Mongering病気を商売にすること」の典型事例であることを示している。ADHDの薬が役立つ人たちは確実にいる。しかしこの記事で示しているように、再考が必要だろう。

  • 反タバコの努力が世界中で数百万人の命を救った

Natureニュース
Anti-tobacco efforts have saved millions of lives around the globe
Erika Check Hayden
07 January 2014
http://www.nature.com/news/anti-tobacco-efforts-have-saved-millions-of-lives-around-the-globe-1.14461
50年の政策のレビューは成功物語を明らかにしたが、一部の国では喫煙率がまだ増加し続けている
米国が喫煙の健康への悪影響に警鐘を鳴らして半世紀、世界の成人の喫煙率は低下し喫煙による数百万人の死亡が予防できた、と本日発表された研究は報告している。タバコの規制は極めて効果的な公衆衛生の成果であった。しかし、特に喫煙者が多い国では、まだやるべきことがある。
喫煙の健康影響についての重要な報告書が1964年1月11日に米国公衆衛生局長官Luther Terryにより発表されて50周年を記念するJournal of the American Medical Association特集号。
JAMA
January 8, 2014, Vol 311, No. 2
http://jama.jamanetwork.com/issue.aspx?journalid=67&issueid=929635&direction=P
たくさんあるなかで一部紹介
1900年以前には喫煙はそれほど普通の行為ではなかった。20世紀に喫煙が広がった理由はいくつかある−1880年に手巻きから機械巻になった、安全マッチが発明された、宣伝広告が巧みだった、など。1930年代前にはあまり普通でなかった女性に向けてウエストラインが気になるなら甘いお菓子の代わりにタバコをと宣伝した。タバコの有害影響が取りざたされるようになるとそれを否定し続けた。しかしWynderとGraham、 Doll と Hillの重要な後ろ向き調査があり、そして1964年の米国公衆衛生局長官の報告となった。
(米国の喫煙率の変化グラフはとても劇的。なんだかんだいって科学的根拠をもとに強力に政策を推し進めているところがすごい。一方日本はいまだにたばこ産業を育成とかいう法律が残ってたり煙草の害は嘘とか言ってたり。)

  • リークされたファイルが幹細胞治療を糾弾

Leaked files slam stem-cell therapy
Alison Abbott
07 January 2014
http://www.nature.com/news/leaked-files-slam-stem-cell-therapy-1.14472
イタリアのStamina財団の方法に科学的懸念
パーキンソン病から筋ジストロフィーまでいろいろな病気の治療に成功してきたと主張していたStamina財団についてのリーク文書からその実態が明らかになった。
(しかし酷い内容で患者は被害者であるにもかかわらず、偽りの希望をもった患者団体がこの「幹細胞治療」を声高に支持し続けている)

Why the Cheerio GMO story won’t go away soon
Jon Entine | January 6, 2014 | Genetic Literacy Project
http://www.geneticliteracyproject.org/2014/01/06/cheerio-gmo-whats-the-real-story-behind-general-mills-surprise-decision/#.UszqxJKChaR
General Millsがその代表商品であるチェリオに遺伝子組換え砂糖やトウモロコシを使わないと決定したことの反響が続いている。成分の変更は僅かで、もともと主原料のオート麦はGMではない。General Millsがウェブサイトで述べているように、トウモロコシや大豆や甜菜糖ではGM作物が広く使われているので他の製品のノンGMは不可能である。General MillsはGM成分は安全だという記事も掲載している。

  • 食品の「信号」表示法が健康的な選択を促進する

Science Recorder
‘Traffic light’ method of food labeling can promote healthy choices
Tuesday, January 07, 2014
http://www.sciencerecorder.com/news/traffic-light-method-of-food-labeling-can-promote-health-choices/
Massachusetts 総合病院のプレスリリースによると、信号表示は、より健康的な食品の選択を長期に増やすようだ。American Journal of Preventive Medicineに発表。
細かい表示を読んで理解する必要がないので「表示疲れ」がない

  • 食ブログは栄養的にバランスのとれたレシピの参考となるか?人気ブログ6つの分析

Do Food Blogs Serve as a Source of Nutritionally Balanced Recipes? An Analysis of 6 Popular Food Blogs
Journal of Nutrition Education and Behavior
Elizabeth P. Schneider, et al.,
Volume 45, Issue 6 , Pages 696-700, November 2013
http://www.jneb.org/article/S1499-4046(13)00543-5/abstract
(こんな研究もありなんだ・・気の毒にダメ出しされている)

  • トップ栄養専門家が最悪ダイエットを投票

オーストラリア栄養士会
Top nutrition experts vote worst diets
8 January 2014
http://daa.asn.au/wp-content/uploads/2014/01/Top-nutrition-experts-vote-worst-diets_FINAL2014.pdf
オーストラリアの数百人の栄養士が投票で選んだダイエット法ワースト3はレモンデトックスダイエット、 SkinnyMe茶およびAshy Binesビキニボディチャレンジ。

(Ashy Binesというのはここ数年オーストラリアの健康・フィットネス業界でもてはやされている24才の業界の大物(ビキニの美女)で、栄養士の資格はないが「クリーンな食べ方」というものを宣伝している。日本にもいるけれど・・栄養士の資格もないのに食生活アドバイザーとか食育なんとかと自称してテキトーなことばかりいってる人。)

  • ベストダイエット

USニュース
Best Diets Overall
http://health.usnews.com/best-diet/best-overall-diets
恒例の食事療法のランキング。
32種類。1位はDASH、2位TLCダイエット、3位はMayoクリニック・地中海・ウエイトウォッチャーが並ぶ
最下位 原始人ダイエットとDukanダイエット、29位ローフードダイエットとアトキンスダイエット、マクロビは25位で完全菜食主義のビーガン18位より下

  • 私の健康マニアの両親は私に予防接種をしなかった−残念ながら

My health nut parents didn’t vaccinate me … unfortunately
Tuesday, January 7, 2014
By: Amy Parker Slate
http://www.thestar.com/life/2014/01/07/my_health_nut_parents_didnt_vaccinate_me_unfortunately.html
ライターは健康的なオーガニックな食事とアウトドアライフスタイルでイングランド湖水地方で育った。しかし彼女は常に「酷い病気」だった。
Voices for Vaccinesに掲載された体験談。一部紹介
私は70年代の健康マニアの子どもだった。予防接種を受けていなかった。信じられないほど健康的な食事で育てられた−1才になるまで砂糖はダメ、母乳、オーガニックな家庭菜園野菜、殺菌しないミルク、MSGや添加物は無し、アスパルテームはダメ。母はホメオパシーアロマセラピーオステオパシーを使った。私たちは毎日ビタミンCとエキナセアとタラ肝油サプリメントを摂った。農場の隣に住んでどこにでも歩いていって週に二回はスポーツとダンスをし、水をたくさん飲んだ。炭酸飲料は禁止で、フレッシュジュースですら歯に悪いからと水で薄められた。他の子どものようにたまにランチボックスに果物の代わりにビスケットと店で買った白いパンが入っていようものなら殺されていただろう。
週に1回か2回オーガニックの地元産肉を食べた。私の両親は何でもいちから作った。私はFindusのクリスピーパンケーキを食べたことがない−オーブンチップはとっておきのご褒美だった。これだけ健康的なライフスタイルでも私ははしか、おたふく風邪、風疹、ウイルス性髄膜炎、猩紅熱、百日咳、毎年扁桃腺炎、水疱瘡にかかった。20代では前がん状態のHPVになって、手術で取り除くまで、2人の7才未満の子どもにどうやってママはがんなのと伝えようかと悩んで6ヶ月過ごした。
だから反ワクチンの人たちが主張する「自然免疫があれば病気にならない」なんて私にはあてはまらない。私にははしかで耳が聞こえなくなった友人と胎児の時に風疹になって目がよく見えない友人がいる。ある友人の兄弟は髄膜炎で死んだ。私の子どもたちは予防接種を受けて滅多に病気にならない。