食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • GMOの水掛け論?欠陥のあるSéraliniラット研究の取り下げで倫理の議論が活発化

GMO ‘He Said/She Said’? Ethics debate intensifies over retraction of flawed Séralini rat study
Jon Entine | January 15, 2014 | Genetic Literacy Project
http://www.geneticliteracyproject.org/2014/01/15/gmo-he-saidshe-said-debate-intensifies-over-retraction-of-flawed-seralini-rat-study/#.Ut9AMJKChaR
Séralini論文取り下げを巡る倫理についての論争がくすぶり続けている。
Georgetown大学の反GMOの二人の教授Adriane Fugh-BermanとThomas G Sherman,は取り下げを批判して企業の圧力を感じると言っている。一方Marc Brazeauらはその批判はSéraliniが論文発表前に特定のジャーナリストにのみ情報を提供して批判を封じたりしたことには目をつぶっていることなどを指摘している。企業の圧力という証拠もない。企業との関係があれば全て悪だという反GMOの戦略は、Séraliniのホメオパシー医薬品会社やヒーリングカルト、オーガニック団体との関係をどう説明するのか。
(倫理っていうから動物実験倫理委員会での適切な計画への指導がなく無駄に動物を使った、みたいな話かと思ったら)

  • 血液型ダイエットの嘘が暴かれる−再び

ACSH
Blood-type diet debunked — again
January 21, 2014
http://acsh.org/2014/01/eat-blood-type-diet-debunked/
1996年にナチュロパス医師(どういう意味かは不明)のPeter D’Adamoが血液型により健康と減量のための食事法が違うという「血液型別正しい食事」という本を出版した。これは血液型が人類の歴史の異なる時期に進化してきたので、その最初にその型が出現した時に人々が食べていた食品を食べるべきだという理論にもとづく。例えばB型の人は、放牧の時代に最初にB型が現れたので乳製品を多くとるべきだという。しかし1998年にFredrick J. StareらがFad-Free Nutritionという本で単なる理論であると記述しているがその後17年、この理論を検証する研究はない。昨年Leila Cusack博士が1400以上の文献をレビューし、たった一つだけ血液型と食事法を調べた研究をみつけた。さらに最近はJingzhou Wang博士らが1400人以上の20-29才のヤングアダルトで血液型ダイエット理論を検証した。ABO血液型とは関連がなかった。D’Adamoの理論を支持するデータがないことは驚くべきことではない。血液型にかかわらず、賢明な食生活はリスク要因を改善する。驚くべきことは嘘を暴かれたダイエット理論がいつまでも残っていることである。

  • Hwangの名誉回復に突き進むな

Natureニュース
Don’t rush to rehabilitate Hwang
21 January 2014
http://www.nature.com/news/don-t-rush-to-rehabilitate-hwang-1.14554
Natureが先週ウェブサイトに掲載したWoo Suk Hwangの紹介記事が韓国で騒ぎになっているが、これはこのかつての詐欺師の主張を認めたものではない。韓国の一部がNatureに掲載されたことが科学コミュニティへの復帰の兆候だと受け取りHwangの関連企業の株価が急上昇した。記事の内容を読んでいないようだ。
(日本でもそういうのあったよね。内容も確認せずNatureが記事にしたから認められたんだと主張。英語nativeだとさすがにできない芸当)

  • 肥満の権威、砂糖会社が彼らに大金を支払い非常に不健康な関係

Mail Online
Obesity tsars, sugar firms paying them a fortune and a VERY unhealthy relationship
21 January 2014
http://www.dailymail.co.uk/debate/article-2543052/Obesity-tsars-sugar-firms-paying-fortune-VERY-unhealthy-relationship.html?ico=home%5Eeditors_choice
Channel 4の番組によると政府の栄養に関する科学委員会の議長が大お菓子企業から資金提供を受けている。
(COIの開示を集めただけ。開示してもダメなら産学協力は不可ということになるが)

  • Ke$haが沈黙を破ってファンの支援に感謝

Ke$ha Speaks Out From Rehab, Thanks Fans For Support
January 21 2014
http://www.ibtimes.com/keha-speaks-out-rehab-thanks-fans-support-1545321
摂食障害の治療中の26才のスーパースターのTwitterに代理の友人がメッセージを投稿。もうすぐ良くなって戻る、と。

  • Reddie Energyのカフェイン入りエネルギーストリップについて専門家が懸念

ABCニュース
Health experts concerned about Reddie Energy's caffeine-laced energy strips
Mon 20 Jan 2014
http://www.abc.net.au/news/2014-01-20/energy-strips-reddies-caffeine-health/5208206
オーストラリアの企業Reddiesが、カフェインを速やかに吸収できる口で溶ける薄いストリップ状のエネルギー製品を発売した。このストリップは、学生やアスリート向けに宣伝されていて既に約170店舗で販売されている。Reddie Energyはこの製品はエネルギードリンクに含まれる砂糖を摂ることなしにカフェインが摂れると言っている。しかし健康や中毒の専門家は過剰摂取の危険性があると懸念している。心臓専門医のChris Semsarianは、全体的にカフェイン入り製品が増えていることを懸念している。エネルギーストリップには1つあたり40 mg、コーラ1本分のカフェインが含まれる。1パック5個入りなので200 mgのカフェイン、ダブルエスプレッソに相当する。コーヒーやコーラと違ってストリップは吸収が早い。また脱水を心配する専門家もいる。子どもにはふさわしくない。
(これはもはや食品ではなくドラッグだが・・・)