食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

Berkeley Wellnessサプリメントの話題

Supplement Seals of Approval
by Berkeley Wellness | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/supplements/other-supplements/article/supplement-seals-approval
FDAサプリメントメーカーにGMPを要求している。一部のサプリメントは独立認証機関の「認証シール」を表示している。ConsumerLab.com、The U.S. Pharmacopeial Convention (USP)、 NSF Internationalなどがある。これらは不純物や内容について確保するものであるが限界もある
・使用されている検査法には議論がある
・失格したものはわからない
・シールがないから劣っているわけではない
・最大の問題である効果については何も語らない

Supplement Claims: What's Allowed
by Berkeley Wellness | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/supplements/other-supplements/article/supplement-claims-whats-allowed
サプリメント企業の強力なロビー活動により1994年にDSHEAが成立してからすべてが始まった−サプリメントには安全性の評価も有効性の証明も必要が無く、サプリメントが有害であることをFDAが証明しなければならない。
ただし宣伝できる内容には法による規制がある。わずかな例外を除き、サプリメントは疾患の治療や予防効果を宣伝してはならない
たとえば、「気分を改善する」とは言えても「鬱を減らす」とは言えない。「健康的な循環器系を維持する」とは言えても「心血管系疾患を予防する」とは言えない
FDAは疾患クレームと構造/機能クレームを区別する試みをしているが専門家でも難しい。
サプリメントには決して表示されていないが以下のようなリスクがある
・ある種のサプリメントには重大な、死亡すら含む副作用がある
・ある種のサプリメントは医薬品と同じような効果と副作用がある
サプリメントに頼って本当に効果のある治療を受けない可能性がある
サプリメントは処方薬やその他の医薬品と相互作用する

  • ハーブは標準化できるか?

Can Herbs Be Standardized?
by Berkeley Wellness | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/supplements/herbal-supplements/article/can-herbs-be-standardized
ハーブサプリメントを薦める人たちはしばしば「信頼できる業者から標準化された製品を買うように」というがそれは言うは易く行うは難く、信用できない。「標準化」とは既知の有効成分が同じ量入っているということで、アスピリン錠剤なら325mgのアセチルサリチル酸が入っていて有効性と副作用がわかっているということである。ハーブサプリメントには「標準化」と表示してあるものもあるが単なる推量である。有効成分もわからないのにどうやって標準化するのだろうか?特定の成分について標準化してあっても、それが有効成分かどうかは不明で他の成分がどうなのかはわからない。植物に含まれる化合物は非常に複雑である。植物製品には妥当性を検証された分析方法はなく、標準化の法的定義もない。

Antioxidant Supplement Safety
by dumansky | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/supplements/other-supplements/article/antioxidant-supplement-safety
ちょっと前までは「抗酸化」などという言葉を聞いたことのある人はほとんどいなかったのに今では無数のサプリメントに表示されている。「スーパー抗酸化物質」「抗酸化パワー」「これまでで最も強力な抗酸化作用」など。
「抗酸化」は「何か良いこと」で慢性疾患を遠ざけ若さを保つ魔法の化合物という意味のようだ。しかし過去10年、抗酸化サプリメントの研究はほとんどが残念な結果に終わっている。一部の研究ではむしろ悪影響がある可能性がある。
抗酸化物質とは何か
抗酸化物質は有機化学の複雑な世界の一部である。エネルギーを作り出すために我々の細胞は砂糖や脂肪酸アミノ酸から電子を奪う。そして他の分子、主に酸素に与える。その結果不安定なフリーラジカルと呼ばれる分子ができる。フリーラジカルができるのは細胞にとって普通のプロセスである。しかし他にも汚染物質や紫外線や暑さや喫煙でもできる。抗酸化物質はフリーラジカルを安定にする。それは人体の普通の防御システムである。抗酸化物質の中にはおなじみのベータカロテンやセレンがある。他に野菜に含まれるポリフェノールやフラボノイドなどがある。
フリーラジカルがしていること
フリーラジカルは慢性疾患に関係するが人体に侵入した細菌を殺したり必要な化合物を作ったりする役割もある。
抗酸化物質:常にいいやつとは限らない
多くの場合抗酸化物質はポジティブな役割を果たすが逆にフリーラジカルを増やすこともある。
抗酸化物質はどこからとるか
始めのころはビタミンCやベータカロテンなどの単離した抗酸化物質が疾患予防に役立つのではないかと期待されたがダメだった。何年も前には我々はビタミンCやEを摂ることを薦めていた。しかしベータカロテンが実際には有害だったことを受けて我々の編集委員会は立場を変えた。食品には多くの抗酸化物質が含まれる。抗酸化物質は生化学の重要な一部であるがサプリメントとして販売されているものは期待に応えないだろう

Cancer and Supplement Safety
by Berkeley Wellness | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/cancer-and-supplement-safety
もしあなたががんのサバイバーなら、どんなサプリメントでも医師に相談すること。
例えば亜鉛や抗酸化サプリメントは大量だとがんの再発を促進したりすることが示唆されている。米国ではがんになって長期に生存している人が増えている。Duke大学の研究では65才以上のがん生存者の75%がダイエタリーサプリメントを使用している。しかし米国がん研究協会や世界がん研究財団は高用量サプリメントは薦めていない。特に化学療法や放射線でのがんの治療中は抗酸化サプリメントは避けるべきである

Supplement Label Lies?
by Berkeley Wellness | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/supplements/vitamins/article/supplement-label-lies
ダイエタリーサプリメントの表示に記されている量が本当に入っていると信じないように。何年にもわたって、第三者機関がほとんどのサプリメントの量の違いを報告している。JAMA Internal Medicineの2013年の報告ではビタミンDを取り上げている。12ブランドのビタミンDを調べたところ内容は52-135%だった。同じビンに入っているものですら違った。もっとも用量が正確でないことは問題ではない、そもそもほとんどのサプリメントに「正しい」用量などなく宣伝されている効果は証明されていないのだから。

Supplement Safety: Rules & Reality
by Berkeley Wellness | January 30, 2014
http://www.berkeleywellness.com/self-care/over-counter-products/article/supplement-safety-rules-reality
ダイエタリーサプリメント業界への批判者は長い間、サプリメントを買うときにその中身については知らないでいることを警告してきた。何年も製品のラベルに表示してある成分が多かったり少なかったりという無数の報告がなされてきた。さらに酷いときには表示されていない処方薬成分や、鉛やその他重金属などの汚染物質が含まれている。
この懸念に対応するためにFDAは2007年にサプリメント製造業者にGMPを求める最終規則を発表した。これは良いステップであるが、実際にはGMPは何を変えることができるか?
DSHEAが1994年に発効して以来、サプリメントは食品として、基本的衛生状態や製造の一貫性をチェックする食品用のGMPによりカバーされてきた。新しいサプリメントGMPはダイエタリーサプリメント専用のもので食品よりは高い基準をもつ。例えば企業は全ての原材料の検査が必要で科学的根拠に基づいた消費期限を設定し、従業員を訓練し記録も残さなければならない。
GMPの欠陥
しかし最終規則は最初の提案より緩くなっている。驚くべきことではないが企業が反対した。さらに、お金も人も増やしたもののFDAの人員が足りない。また最終製品の検査についてもたくさんの抜け道が用意された。特にハーブなどの妥当性を検証された検査方法がないものについては検査の必要がなくなった。結果的に企業はたとえGMP基準に合致していても質の悪い製品を販売することができる。
サプリメントのリコールは増加している
2009年から2012年にFDAは210以上のダイエタリーサプリメントのリコールを命令している。JAMA Internal Medicineに2013年に発表された論文によると最も多くリコールされているのは性機能増強用・筋肉増強用・減量用のサプリメントである。その前の5年間のリコールは全部でたった27だった。リコールが増えたのは異物混入サプリメントが増えたためなのかFDAが監視を強化したためなのかは不明であるが、いずれにしろリコールされているのは氷山の一角に過ぎない。
2013年にはFDAはDMAAは危険で違法だと警告した。また2013年に病気の治療や予防を謳ったホメオパシー製品を売っていた15企業を取り締まっている。
覚えておくべきこと
GMPは安全性を保証しない
GMPは製品の効果とは関係がない
GMPサプリメントの表示を変えることはない
・多くのサプリメントは品質が悪い