食品安全情報blog過去記事

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添加された砂糖と心血管系疾患についての新しい研究への専門家の反応

expert reaction to new research into added sugar and cardiovascular disease
February 3, 2014
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-new-research-into-added-sugar-and-cardiovascular-disease/
JAMA Internal Medicineに発表された研究で、添加された砂糖を摂取することが血管系疾患による死亡リスクの増加と関連することが発見された
英国心臓財団のVictoria Taylor栄養士
現在メディアでは砂糖が人気で、この研究はさらに注目を促す。砂糖を加えるとカロリーが増えて太る。そのため甘いお菓子や炭酸飲料はたまにおやつとして楽しむもので毎日主食にするものではない。この研究は関連を示したが砂糖が心臓病の原因だと言っているわけではない。また米国と英国では砂糖については食事ガイドラインが異なる。砂糖のことが話題になっていても食事全体をみることを忘れないで。単一栄養素に注目するのではなく運動とバランスの良い食生活を目指そう
Cambridge大学医学研究評議会疫学ユニットNita Forouhi博士
この問題は「砂糖が悪い」「悪くない」の白か黒かの話ではなくもっと複雑である。この研究は添加された砂糖をたくさん食べることの健康リスクについての根拠をさらに積み上げた。米国人の砂糖摂取量の約半分は砂糖入り飲料由来である。消費者のためには製品の砂糖含量を明確に包装表面に表示することが政策の最初の選択肢になるであろう。
University College London 統計学Patrick Wolfe教授
相関関係は因果関係を証明するものではない。
Cambridge大学David Spiegelhalter教授
極端に多く砂糖を摂る人と極めて少ない摂取量の人との差が約3倍なので、あなたが突然習慣を変えたらリスクが急激に変わることを意味しない。集団での削減が公衆衛生上のメリットになるであろう
Glasgow大学Naveed Sattar教授
飽和脂肪の摂りすぎが危険だと知って食品企業が脂肪を「より健康的」とされた砂糖に置換してきた。しかしそれは良くはなかったことを示唆する。もちろん砂糖そのものが悪いのではなく摂りすぎが体重増加に寄与し心疾患リスクを増やす可能性がある。飽和脂肪だけでなく精製糖も同時に減らす必要がある。