食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

飽和脂肪と心疾患の関連は「証明されていない」

Behind the headlines
Saturated fats and heart disease link 'unproven'
Tuesday March 18 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/03March/Pages/Saturated-fats-and-heart-disease-link-unproven.aspx
Daily Telegraphが「飽和脂肪と心疾患の間に関連が見つからなかった」と報道した。研究者らが大量のデータを調査した結果、飽和脂肪と心疾患の間に有意な関連が見つからなかったという。栄養ガイドラインでは一般的にバターやクリーム、チーズ、肉の脂身に含まれる飽和脂肪は、血中コレステロール濃度の増加と関連し心疾患のリスクを増やすと考えられているため、摂取は少なくするよう薦めている。一方魚や植物由来の不飽和脂肪酸は保護作用があると考えられているのである程度摂ることを薦められている。
研究者らは72の研究をプール解析した結果、飽和脂肪が心疾患リスクを高くするという有意な根拠はみつからず、オメガ6やオメガ3が心臓に良いという有意な根拠も見つからなかった。しかしながら一部の研究は心血管系リスク要因をもっている人を対象にしているため必ずしも一般の人に当てはまらないかもしれない。科学者はさらなる研究が必要だとしている。よりはっきりするまでは、現在の食事ガイドラインに従うことを薦める。
健康のために単一の食品や成分に注目するのは良い考えではない。最も重要なのは健康でバランスのとれた食生活である。