食品安全情報blog過去記事

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その他

  • GM食品の変化を検出する新しいアプローチ

A new approach to detecting changes in GM foods
3-Apr-2014
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-04/asoa-ana040314.php
The Plant Genomeの3月号に発表された、トマトの約1000の代謝物を一度に分析するメタボローム解析。GMトマトの成分は正常の範囲内
An Assessment of the Relative Influences of Genetic Background, Functional Diversity at Major Regulatory Genes, and Transgenic Constructs on the Tomato Fruit Metabolome
https://www.crops.org/publications/tpg/abstracts/7/1/plantgenome2013.06.0021

  • 自己分解する木からより安価な燃料

ScienceNOW
Cheaper Fuel From Self-Destructing Trees
3 April 2014
http://news.sciencemag.org/biology/2014/04/cheaper-fuel-self-destructing-trees
木材は家を建てたり暖めたりするのには良いがバイオ燃料には悩みの種である。植物を燃料にするにはリグニンという成分を除去しなければならい。米国とカナダの研究者らがよりマイルドな条件で壊れるリグニンをもつポプラを作った。通常リグニンの処理には水酸化ナトリウムの存在下で170℃数時間という処理を必要とし、これがセルロースエタノールにするための費用の1/4から1/3を占める。この問題の解決のためにこれまで何十年も研究が行われてきた。最初はリグニン合成遺伝子の発現を減らそうとしたがこれは木が生長しなくなった。他にいろいろな方法が試されたが、Ralphらはリグニンを構成する単位であるコニフェリルアルコール (CA)とシナピルアルコール (SA)と対をつくるフェルラ酸を加え、化学的に分解しやすい結合をさせることに成功した。フェルラ酸合成遺伝子を導入した植物は温室で健康的に正常に育っている。そのポプラを弱塩基性で100℃で処理したところリグニンが分解して糖が得られた。彼らのチームは現在トウモロコシで検討している。

Natureニュース
バイオ燃料になりやすい遺伝子組換え樹木
Transgenic trees make easy-chew wood for biofuels
03 April 2014
http://www.nature.com/news/transgenic-trees-make-easy-chew-wood-for-biofuels-1.14992
分解しやすいリグニンでより安価なエネルギー源に
Scienceに発表された遺伝子組換えポプラ

  • オーガニック活動家はいまやこれまでになくGMOを必要としている

Dailycaller
Organic activists need GMOs now more than ever
Patrick Moore and Mischa Popoff
http://dailycaller.com/2014/04/01/organic-activists-need-gmos-now-more-than-ever/
Patrick Mooreはグリーンピースの設立者、20年前にやめている。今はゴールデンライスの支持者として有名。
Mischa Popoffは政策アナリスト。
この記事の趣旨はオーガニック活動家はその活動のために人々を怖がらせるためのGMOを必要としている、冷戦時代のアメリカが敵国としてソビエトを必要としたように、というもの。冷戦時代、理想郷を実現するためとしてたくさんの罪のない人が犠牲になったがオーガニック運動の場合それは貧しい国のビタミンA欠乏である

  • ベジタリアンは肉を食べる人たちより健康状態が悪くQOLが低い、と科学者は言う

Vegetarians are less healthy and have a lower quality of life than meat-eaters, scientists say
The Independent  Friday 04 April 2014
http://www.independent.co.uk/news/science/vegetarians-are-less-healthy-and-have-a-lower-quality-of-life-than-meateaters-scientists-say-9236340.html
オーストリアGraz大学の研究で、ベジタリアンはがんやアレルギーや精神疾患リスクが高いようだということがわかった。肉を食べない人はBMIが低くアルコールを飲む量が少ないにもかかわらず全体的な健康状態が悪い。ベジタリアンはさらにワクチンなどの予防他作のために病院に行くことを避ける傾向がある。
著者らはこの研究が肉産業の宣伝だという主張は否定している
(健康状態が悪いとベジタリアンになるという可能性もある。ただ栄養状態が悪いことで説明することもできる)

栄養と健康−食行動と各種健康パラメーターの関連:符号標本研究
Nutrition and Health – The Association between Eating Behavior and Various Health Parameters: A Matched Sample Study
Nathalie T. Burkert et al.,
PLoS ONE 9(2): e88278.
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0088278
オーストリア健康インタビュー調査AT-HIS 2006/07のデータを用いた横断研究。年齢、性別、社会経済状態(SES)についてマッチングを行い、ベジタリアン、野菜と果物と肉をたくさん食べる、肉を少し食べる、肉をたくさん食べる、のそれぞれ330人、合計1320人のデータを用いて解析した。全体の76.4%は女性、40.0%は30才未満、30.3%はSESが低く48.8%はSESがミドル、20.9%がSES高だった。結果は、ベジタリアンBMIの低さ、飲酒回数の低さ、健康状態の悪さ(がん、アレルギー、精神疾患の頻度が高い)、医療の必要性の高さ、生活の質の悪さと関連する。

  • 落とした食品の5秒ルールの試験

5-second rule for dropped food put to the test
Apr 03, 2014
http://www.cbc.ca/news/health/5-second-rule-for-dropped-food-put-to-the-test-1.2597311
5秒ルールがあてはまるかどうかは食品と床の表面の性質が問題
英国Birminghamの生物学の学生がいろいろな種類の床にトースト、パスタ、ビスケット、ねばねばしたお菓子、を置いて大腸菌黄色ブドウ球菌が移行する様子を調べた