食品安全情報blog過去記事

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その他

  • ヒト化マウスが医薬品の副作用を検出する

Science
News & Analysis  Toxicology
'Humanized' Mouse Detects Deadly Drug Side Effects
Science 18 April 2014: Vol. 344 no. 6181 pp. 244-245
HSV-1由来チミジンキナーゼを導入した組換え免疫不全NOGマウスにガンシクロビルを投与して肝細胞を選択的に殺し、ヒト肝細胞を移植して作ったヒト化マウスを使った医薬品の試験について

  • ScienceShot:誰がサメは進化していないと言ったのか?

ScienceShot: Who Says Sharks Haven't Evolved?
16 April 2014
http://news.sciencemag.org/paleontology/2014/04/scienceshot-who-says-sharks-havent-evolved
サメの仲間は数百万年前に現れたときからあまり進化していないとみなされてきた。しかし新たに見つかった保存状態の良い化石から、それは全く違うことがわかった。Natureに発表。

  • 動物の家畜化の物語の語りなおし

The story of animal domestication retold
17-Apr-2014
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-04/wuis-tso041414.php
PNAS特集The Modern View of Domestication
大型草食獣の家畜化にはヒトによる管理より環境による淘汰の圧力の方が大きい等、複雑な様相

  • 魚摂取助言は全ての種類の汚染物質をカバーしていない

Fish consumption advisories fail to cover all types of contaminants
Apr 17, 2014
http://ose.utsc.utoronto.ca/ose/story.php?id=6055§id=1
妊娠中の女性向けの魚の摂取に関する助言は難分解性有機汚染物質(POPs)のような汚染物質の乳児への暴露を減らすのに効果的ではない。トロント大学Scarborough校Frank Wania教授らによるモデル研究。妊娠してから助言に従って魚を食べるのを止めたとしても人体に長く留まるPOPsの胎児暴露は10-15%しか減らない。水銀のようなより排出の早い化合物は減る。ただし問題は魚を食べる代わりに牛肉を食べても健康上かえって良くないこと。

  • GMO表示義務法がバーモント上院を通過、全国初

Mandatory GMO Labeling Bill Passed In Vermont Senate, Could Be Nation's First
Posted: 04/16/2014
http://www.huffingtonpost.com/2014/04/16/vermont-senate-passes-man_n_5161273.html
下院を既に通過した法案が4月16日に上院を28-2で通過。上院での修正が下院で認められれば2016年7月1日から発効。メインやコネチカットで昨年成立した法は発効のためには他の州でのGMO表示法の成立を要求していたがバーモントの法にはそのようなトリガー条項がない。

  • アレルギー:人類と同じくらい古い

Allergies: Old as Humankind
by Berkeley Wellness | April 17, 2014
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/allergies-old-humankind
アレルギー反応は古代にも報告されていてそれより前からあったのは疑うべくもない。紀元前3500年頃にエジプトの Menses王はスズメバチに刺されて死亡したと報告されている。ローマの皇帝クラウディウスの息子Britannicusはウマにアレルギーがあり目が腫れるので乗馬できなかったとされる。
風邪とアレルギー性鼻炎を区別したのは19世紀の英国の医師John Bostockである。1906年にウイーンの医師がギリシャ語で他のものを意味するallosと 活動を意味するergosからアレルギーという単語を作った

  • 食物アレルギーか不耐か?

Food Allergy or Intolerance?
by Berkeley Wellness | April 17, 2014
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/food-allergy-or-intolerance
三人いれば一人は何らかの食品に「アレルギー」がありもう一人は少なくともひとつの食品に「過敏」であるようだ。明らかに食物アレルギーやその他の反応について、神話や誤解がたくさんある。
食物アレルギーは食品中のアレルゲンが免疫反応を誘発すると生じる。どのくらいのヒトが食物アレルギーなのかを正確に知るのは困難であるが多くの推定では成人の1-4%、小さい子どもの5-8%の範囲である。その90%はたった8つの食品のタンパク質による:牛乳、卵、ピーナッツ、木の実、大豆、小麦、魚、貝類。
以下食物アレルギーの説明
非アレルギー性反応
食物不耐は免疫系は関与せず、食物アレルギーより遥かに多く、症状はそれほど重くない。通常適切に消化できなかったり消化管を刺激する食品成分による。症状は一部アレルギーに似る。ワインやチーズやチョコレートなどの食品でも一部のヒトは頭痛を誘発する。
もしある食品で調子が悪くなるのなら、単純な解決法はその食品を避けることである。問題は多くのヒトが消化不良や頭痛などの症状をアレルギーと自己診断して食事制限をしてしまうことである。アレルギーが疑われるなら医師に相談しよう。
乳糖不耐
最も良くある不耐は乳糖不耐である。これはミルクを避けなければならないミルクアレルギーではない。ほとんどの乳糖不耐のヒトは1日にカップ1杯程度のミルクは症状無く飲める。特に食事の間に少量ずつなら。ヨーグルトも食べられる。

  • DefraによるRothamstedのオメガ3カメリナの野外試験許可についての専門家の反応

SMC
expert reaction to Rothamsted omega-3 Camelina given field trial permission by Defra
April 16, 2014
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-rothamsted-omega-3-camelina-given-field-trial-permission-by-defra/
野外条件でオメガ3長鎖多価不飽和脂肪酸を相当量作ることができるGMカメリナの野外試験を行うことをDefraが許可した
John InnesセンターグループリーダーCathie Martin教授
現代の食事はオメガ6多価不飽和脂肪酸(PUFAs)が多くオメガ3 PUFAsが少ない。オメガ3レベルが高いことは健康に強く関連する。オメガ3を作る植物はこの健康上のメリットを持続可能な形で供給する。私はこの決定を歓迎する
(長鎖オメガ3は現時点では海産物でしか摂れない。)