食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 全てのがん患者の半分は今や少なくとも10年は生きる

Cancer Research UK
Half of all cancer patients now survive at least 10 years
29 April 2014
http://www.cancerresearchuk.org/about-us/cancer-news/press-release/half-of-all-cancer-patients-now-survive-at-least-10-years
Cancer Research UKが発表した研究によると、今日がんと診断された人の50%が少なくとも10年生きる。
1970年代初期はがんと診断されて10年生存するのは1/4だった。Cancer Research UKは20年以内にがんと診断された人の75%が少なくとも10年生きることを目標にする。
女性の乳がん(78%)、男性の前立腺がん(98%)、悪性黒色腫(89%)の10年生存率は大きく改善したが膵臓がんは1%肺がんは5%と低い。
Cancer survival statistics
http://www.cancerresearchuk.org/cancer-info/cancerstats/survival/

  • 乳糖不耐に未殺菌ミルク?

Raw Milk For Lactose Intolerance?
by KENG LAM | APRIL 29, 2014
http://www.pesticides.gov.uk/guidance/industries/pesticides/advisory-groups/PRiF/Latest+results+and+reports/latest-rolling-results
最近私はソーシャルメディアで殺菌していないミルクが良いという主張をたくさん見る。その一つが乳糖不耐でも殺菌していなければ飲めるというものである。どうして?殺菌していないミルクには腸によい細菌がいるからだと主張されている。これはナンセンスだ。乳糖不耐の人は乳糖を分解する酵素が少ないのでミルクの消化に問題がある。そして普通の腸内細菌と乳糖の相互作用はガスなどの症状を起こすことがある。スタンフォード大学の小規模研究で殺菌していないミルクの細菌が乳糖不耐に役立つという主張を否定している。殺菌していないミルクには食中毒菌のリスクが高いので飲む気にはなれない。

Vitamin E for Alzheimer’s?
by BERKELEY WELLNESS | APRIL 29, 2014
http://www.pesticides.gov.uk/guidance/industries/pesticides/advisory-groups/PRiF/Latest+results+and+reports/latest-rolling-results
ビタミンEは抗酸化作用があるのでアルツハイマー病の治療や予防に役立つのではないかと長い間希望が託されてきた。しかしアルツハイマーのビタミンによる治療研究の結果は矛盾したものであった。最新の、JAMAに発表された質の高い研究では、アルツハイマー病患者がビタミンEをとることに、望まれたものではないがメリットが発見された。この研究は軽度から中程度のアルツハイマー病でコリンエステラーゼ阻害剤を使用している613人の退役軍人(男性)を、高用量ビタミンE(1日2000IU、推奨1日摂取量の約90倍)、メマンチン(コリンエステラーゼではない抗認知症薬)、ビタミンEとメマンチン、プラセボの4群にわけ約2年追跡した。ビタミンE群では機能の低下がプラセボより遅かった。残念ながら記憶や認知にはどれも影響なかった。高用量ビタミンEは安全なように見えることは安心できる。アルツハイマー病には良い治療法がないため少しでも良ければ価値があるだろう。ただしこのような高用量投与は医師の指導のもとにのみ行われるべきである。いずれにせよ根拠がないので認知症予防目的でビタミンEを摂らないように。