食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 誰が本当にグルテンとは何か知っているのか?誰が本当に心配?

LATimes
Does anybody really know what gluten is? Does anybody really care?
By Mary MacVean MAY 16 2014
http://www.latimes.com/science/sciencenow/la-dd-sn-gluten-20140516-story.html
今やグルテンフリー食品は数十億ドル市場であるが、ところでグルテンって何?
ASAPScienceチームが簡単な説明を提供する(動画)
先週Jimmy Kimmmelがグルテンを避けているという人たちに質問して回ったところ誰もグルテンが何なのか知らなかった。グルテンは悪いものを分類するのに使われる曖昧な単語のようだ。
もちろん全然違う。グルテンは小麦や大麦に入っているタンパク質で、セリアック病患者にとってはグルテンフリー食は治療法である。でもセリアック病患者は133人中1人で、それ以外の人もグルテンを避けている。
しかしASAPScienceが述べているように、グルテンフリーは必ずしも健康的を意味しない。グルテンを抜く代わりに砂糖や脂肪が入っている製品は減量用に食べている人はがっかりするだろう。企業は次のグルテンフリー食品にはアマランスなどのより健康的なものを入れると言っている。しかしグルテンフリージャンクフードはジャンクフードである。

  • がんになった先住民の少女は化学療法をやめる

CTVニュース
Cancer-stricken First Nations girl forgoing chemo
May 16, 2014
http://www.ctvnews.ca/canada/cancer-stricken-first-nations-girl-forgoing-chemo-1.1824916
オジブワ族の10才の少女が急性リンパ芽球性白血病の化学療法の副作用に苦しみ、化学療法を中止して伝統療法を行うことにしたため医師はChildren’s Aid Societyに通報した。彼女はMcMaster子ども病院での化学療法による口内炎や吐き気に苦しんでいたが、先住民族のヒーラーががんや白血病を治療できると主張。彼女の主治医は伝統療法は100%効果がない、がんを治療できるなどという伝統療法士は投獄されるべきだと言って反対したが弁護士は彼女には選択する権利があると主張。患者はスピリチュアル体験をしたので化学療法を止めることを決心したと述べている。カナダでは、医師には子どもの必要な治療を保護者が受けさせないような場合にはChildren’s Aid Societyに通報する法的義務がある。Children’s Aid Societyは彼女と両親に面会を求めている
彼女のがんの化学療法の成功率は80%.

Minnesota bans anti-bacterial chemical from soaps
May 19, 2014
http://www.chron.com/news/medical/article/Minnesota-bans-anti-bacterial-chemical-from-soaps-5489885.php
金曜日にMark Dayton政府は消費者用衛生製品へのトリクロサンの使用禁止法案に署名し、ミネソタが米国で初めてのトリクロサンを禁止する州になった。発効は2017年1月1日。

Aging: What Telomeres Can Tell
by Berkeley Wellness | May 20, 2014
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/aging-what-telomeres-can-tell
人の老化速度は異なる。研究者らは年代ではなく「生物学的年齢」あるいは「真の年齢」を決める方法をたくさん提案している。そのうち期待できるもののひとつがDNAの末端に蓋をしているテロメアを解析することである。テロメアは時間とともに短くなり細胞が老化した印となる。テロメアが短くなりすぎて修復できないと細胞は分裂できない。病気に関連してテロメアの長さが変わることが報告されているが正確な関連はわかっていない。
基本として
この複雑な分野はまだわかっていることよりわからないことのほうが多い。これまでのところの知見は常識的助言を強化するものである−タバコは吸わない、定期的に運動する、ストレスをコントロールする、健康的な食生活。
一部の企業がテロメア検査を販売しているが、その正確さや実践的価値は不明である。仮にテロメアが短いことがわかったとしても普通の健康的生活をする以外のことはできない。それならお金は生鮮野菜や新しい運動用の靴を買うことに使った方がいい。

Natureニュース
Kawasaki disease origin traced to northeast China
19 May 2014 Jennifer Frazer
http://www.nature.com/news/kawasaki-disease-origin-traced-to-northeast-china-1.15252
科学者がこの子どもの病気の根底に風で運ばれる毒素を疑っている
PNASに発表された論文で、最初に日本で同定された時に致死的な謎の子どもの病気である川崎病が中国北東部の耕作地まで追跡された。川崎病は主に5才以下の子どもでみられる血管炎で、発熱や発疹、イチゴ舌などの多様な劇的症状を呈する。治療しないと約1/4のこどもで心臓の血管に動脈瘤が生じ1%が死亡し何年も経ってから心臓発作をおこす可能性がある。
半世紀にわたる研究にもかかわらずこの病気の原因は不明であるが、これまでの研究では病気の原因がアジアのどこかから風で日本に、さらに太平洋を渡って米国西部にまで運ばれることが示唆されていた。今回研究者らはその起源をさらに絞り込んで中国の北東部のトウモロコシとコメと小麦を栽培している広い耕作地を同定した。
研究者らは日本の47県の感染記録を解析した。病気の流行と風のパターンを検討した。
川崎病は比較的速やかに発症しウイルスが原因ではないと考えられる。カリフォルニア大学小児科研究者Jane Burnsは植物や真菌あるいは細菌が作り出す毒素を疑っている。
中国北東部から日本に吹く風のサンプルから予想外に大量のCandidaを検出している。
しかしワシントン大学の大気科学者David Battistiは中国北東部が起源という説は疑っている。日本での川崎病の流行は冬から春の初めにかけてで、そのころ中国北東部は凍っている。

謎の病気は風で運ばれる可能性
ScienceNOW
Mysterious Illness May Be Carried by the Wind
19 May 2014
http://news.sciencemag.org/environment/2014/05/mysterious-illness-may-be-carried-wind
日本で年に12000人が罹患し米国や韓国などでもみられる川崎病は、中国北東部から風が吹くときに最も酷い。この知見はこの地域の空気中の毒素が病気の原因であることを示唆するがどれなのかは不明である。