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COMARE(環境における放射線の医学的側面に関する委員会)第15報告書: Dalgety湾周辺地域のラジウム汚染

COMARE 15th Report: Radium contamination in the area around Dalgety Bay
19 May 2014
http://www.comare.org.uk/15thReportPressRelease.htm
スコットランド政府に、放射性物質汚染のあったビーチをできるだけ早く修復するよう助言した
Dalgety湾地域のラジウム汚染についての包括的報告書。
この地域の歴史と汚染の程度、最近の調査結果やこの地域のがん疫学なども含む。
この地域にラジウム226があることによる肝臓がんあるいは非ホジキンリンパ腫の過剰発症例が2000-2009年に、あるいは1975-2002年に非悪性皮膚がんが見られる可能性は極めて低いと結論した。地表水と海水による土地の浸食が環境中への放射性物質放出の変化に寄与しているので修復を行わなければ長期にわたって汚染が拡散される

第一次世界大戦前はスコットランドEarl of Moray所有の観賞用庭園で、大戦中に飛行場として使用するために寄贈、英国空軍が使用し空軍の補修基地となった。しばらく軍が使いその後住宅地や観光地として開発されていてその間海岸線の様子は変わってきている。航空機の計器が夜間でも見えるようにラジウムを混ぜた蛍光塗料が使われた。英国では第二次世界大戦直後がピークで1963年に発効した放射性物質規制法により多くの蛍光塗料企業は消えた。航空機用に使われた濃度は2.7 から 3.7 MBq per gramである。第二次世界大戦後多くの航空機がスクラップされ装置は外されて埋められた
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20120216#p12