食品安全情報blog過去記事

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高強度甘味料

(内容は消費者向け情報と被っている)
High-Intensity Sweeteners
May 19, 2014
http://www.fda.gov/Food/IngredientsPackagingLabeling/FoodAdditivesIngredients/ucm397716.htm
高強度甘味料は食物に加える時、ほとんどあるいは全くカロリーがなく砂糖より何倍も甘いので、一般に砂糖の代用品、または砂糖の代わりに使用される。高強度甘味料は、米国で食物に加えられる全ての他の成分のように消費者にとって安全でなければならない。

高強度甘味料とは何か?
高強度甘味料は食物に甘味を加え、風味を増すのに使われる成分である。高強度甘味料は卓上用砂糖(蔗糖)より何倍も甘いので、食物に入れる砂糖と同じ程度の甘さにするのに高強度甘味料はずっと少量ですむ。砂糖の代わりに高強度甘味料を使うのには多くの理由があるが、高強度甘味料はカロリーが少なく、食事に加えるカロリーを抑えられることも一因である。高強度甘味料は通常血糖値を上げることもない。

FDAは食物中の高強度甘味料の使用をどのように規制するのか?
高強度甘味料は、甘味料としての使用が一般に安全だと認められている(GRAS)ものでなければ食品添加物として規制されている。食品添加物としての使用は、食物に使用する前にFDAの市販前レビューと認可を受けなければならない。その一方、GRAS物質の使用には市販前認可は求められない。より正確にいうと、科学的手続きに基づいたGRAS決定のための基準は、安全性の評価に置いて科学的訓練と経験のある資格を持つ専門家が、公開情報に基づき、使用目的の状況下でその物質が安全だと結論することである。FDAへの通知のあるなしにかかわらず、企業は物質のGRASを自主決定することができる。ある物質が食品添加物としての使用が認可されるか、またその使用がGRASとして決定されるかどうかにかかわらず、科学者は使用目的の状況下において害がないという合理的な確信をもって安全性基準を満たすかどうか判断しなければならない。この安全性の基準はFDAの規制において定義される。

どの高強度甘味料が食物に使用許可されているのか?
6つの高強度甘味料が米国で食品添加物としてFDAの認可を受けている:サッカリンアステルパームアセスルファムカリウム(Ace-K)、スクラロースネオテーム、アドバンテームである。二種類の高強度甘味料のGRAS通知がFDAに提出されている(ステビア植物(Stevia rebaudiana (Bertoni) Bertoni)の葉から得られる、ある種のステビオール配糖体とLuo Han Guo やmonk fruitとして知られる羅漢果Siraitia grosvenoriiから得られる抽出物である)。

一般的にどのような食物に高強度甘味料が入っているのか?
高強度甘味料は、パンや焼き菓子、ソフトドリンク、粉飲料、キャンディ、プリン、缶入り食品、ジャム、ゼリー、乳製品など多くの食物と飲料に「無糖」または「ダイエット」として宣伝されている食物と飲料に広範に使用されている。

特定の食品に高強度甘味料が使用されているかどうか、どのようにしてわかるのか?
食品表示の成分リストにある名前で高強度甘味料の存在を確認することができる。

高強度甘味料は食べても安全なのか?
入手可能な科学的証拠に基づき、FDAに認可された高強度甘味料は特定の使用状況で一般人にとって安全であるとFDAは結論した。高度に精製されたステビオール配糖体と羅漢果抽出物については、GRAS通知に記述された使用目的状況での届出人によるGRAS決定についてFDAは疑義無しとした。

特定の人が避けるべき高強度甘味料はある?
まれな遺伝的障害であるフェニルケトン尿症(PKU)の人は、アスパルテームの成分であるフェニルアラニン代謝が困難なので、アスパルテームの消費を避けるか制限した方がいい。
過敏な人は、製品の表示を見てアスパルテームを含む食品を避けることができる。製品にはフェニルケトン尿症患者にフェニルアラニンを含む製品だと知らせる表示をしなければならない。

食べて安全な高強度甘味料の量とは?
市販前レビュー期間に、FDA食品添加物として認可した5つの高強度甘味料それぞれの一日摂取許容量(ADI)を設定した。ADIはヒトの生涯にわたって一日に摂取して安全だとみなされている物質の量である。これらの甘味料それぞれに、その物質の大量摂取者でも推定一日摂取量がADIを超えないようにFDAは決定した。一般的に添加物は推定一日摂取量がADIよりも低く、安全性の懸念はない。さらなる情報として「米国の食品に使用が許可されている高強度甘味料についての情報」のページにある高強度甘味料の要約表を参照してください。

ステビオール配糖体は、国連食糧農業機関世界保健機関合同食品添加物専門家委員会(JECFA)がADIを設定した。羅漢果にはADIは設定されていない。

高強度甘味料に反応したと思ったらどうすればよいか?
高強度甘味料を消費したことで有害反応がでたと思ったら、消費するのをやめ医療提供者と懸念を話し合って下さい。あなたか医療提供者が電話かメールでFDAに有害事象を報告してください。

FDAが現在米国で禁止されているが他の国では使用されている高強度甘味料はあるのか?
はい。サイクラミン酸とその塩類(サイクラミン酸カルシウム、サイクラミン酸ナトリウム、サイクラミン酸マグネシウム、サイクラミン酸など)は現在米国での使用は禁止されている。加工していない全葉ステビアステビア抽出物は輸入警報の対象であり、甘味料としての使用も許可されていない。
(注:ステビアのこの形態はGRAS通知の対象であるステビアの葉から得られる高度に精製されたステビオール配糖体とは異なる;FDAはこれらの高度精製物質の甘味料としての使用には反対していない。)

高強度甘味料ではない他の砂糖代用品はある?
はい。甘味料の他の種類である糖アルコールは砂糖代用品として使用できる。例としてソルビトールキシリトールラクチトール、マンニトール、エリスリトール、マルチトールがある。糖アルコールの甘味は砂糖の25%から100%まで多様な甘さがある。糖アルコールは砂糖よりわずかにカロリーが低く、虫歯になりにくく、急な血糖の上昇を起こさない。主に無糖のキャンディー・クッキー・チューインガムに甘みを加えるのに使用される。