食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • エチニルエストラジオールの発生時処理は雌雄SDラットの性的二型行動の変化をもたらすがビスフェノールAはおこさない

Developmental Treatment with Ethinyl Estradiol, but Not Bisphenol A, Causes Alterations in Sexually Dimorphic Behaviors in Male and Female Sprague Dawley Rats
Sherry A. Ferguson et al.,
Toxicol. Sci. (August 2014) 140 (2): 374-392.
doi: 10.1093/toxsci/kfu077
FDAの研究結果。
妊娠SDラットにBPAを2.5 または25.0 μg/kg、EE2を5.0または10.0 μg/kg毎日強制経口投与。生後1-21日は子どもに経口投与。対照群は溶媒を強制投与したものと強制経口投与をしないものの2種類。多様な指標で投与の影響が見られたのはEE2のみ。
BPAについての包括的研究の一環。非常に注意深くデザイン、実施しているので信頼性は高い。結論部分で経口投与したこの濃度のBPAによる影響はないという根拠がさらに積み上がった、としている。要するに「低用量影響」はきちんと実験すると確認できない。)

Fipronil and imidacloprid reduce honeybee mitochondrial activity
6-Aug-2014
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-08/soet-fai080614.php
Environmental Toxicology and Chemistryに発表
(ミツバチへの影響を調べるのが流行していてネオニコチノイド以外の殺虫剤にも波及。殺虫剤がミツバチに有害なのは当たり前なので何でもあり。ミツバチが農作物に重要だからという理由で殺虫剤を禁止にしたらおもしろいことになるけど)

  • チーズの塩含量横断調査:英子の塩分摂取の主要寄与因子

Cross-sectional survey of salt content in cheese: a major contributor to salt intake in the UK
Kawther M Hashem et al.,
BMJ Open 2014;4:e005051
http://bmjopen.bmj.com/content/4/8/e005051.full
2012年英国のスーパーマーケットで販売されていた612のチーズの100gあたりの塩含量を栄養成分表から集計
チーズ平均では1.7±0.58 g/100 g
最も塩が多いのはブルーチーズ2.71±0.83 g/100 g、少ないのはカテージチーズ0.55±0.14 g/100 g。英国で最もよく食べられているのはチェダーで、それは1.7g/100g程度。