食品安全情報blog過去記事

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カラメル色素と4-MEIについてのQ & A

Questions & Answers on Caramel Coloring and 4-MEI
07/22/2014
http://www.fda.gov/food/ingredientspackaginglabeling/foodadditivesingredients/ucm364184.htm
4-メチルイミダゾール(4-MEI)とは何か?
4-MEIは食品に直接添加される化合物ではなく、通常の調理で副生成物として一部の食品でできるものである。例えば、コーヒー豆を炒ったときや肉を焼いたときである。また4-MEIは、コーラタイプの飲料やその他の食品に着色料として使用されるある種のカラメル色素(クラスIIIおよびIVのカラメル色素)を製造するときの微量不純物として生じる。
4-MEIを含む食品を食べることにリスクはあるか?
入手できる情報に基づき、FDAはカラメル色素を使うことによる食品由来の暴露量での4-MEIによる急性および短期の危険性はないと信じる
4-MEIに発がん性があるという試験についてはどうか?
2007年にNTPがラットとマウスでの4-MEIの毒性試験の結果をまとめた報告書を発表した。ラットの2年間試験では発がん性については結論できなかったがマウスの2年間試験ではある種の肺腫瘍の増加が示された。これらの試験はコーラのようなカラメル色素を使った食品からヒトが暴露される4-MEIの量より遥かに多い量で行われたものである。
カラメル色素を含む食品はどうしたらわかるか?
色素を使った食品は、食品ラベルの成分表に名称あるいは「合成色素」と表示しなければならない。他にも合成色素はあるので「合成色素」という表示は必ずしもカラメル色素が含まれることを意味しない。さらに表示に「カラメル色素」とあっても必ずしも4-MEIが存在するわけではない。クラスI及びIIカラメル色素には4-MEIは含まれない。
カラメル色素の4-MEIについてFDAはどんな対策をしているのか?
食品中のカラメル色素の安全な使用を確保するために、FDAは4-MEIの安全性に関する全ての入手可能なデータをレビューし、食品へのカラメル色素使用による消費者暴露を再評価している。この解析によりFDAが規制値を設けるなどの対応をするかどうか決めるのに役立つだろう。しかしながら暫定的にはFDAは消費者に4-MEIへの懸念を理由に食生活を変更することは薦めない。
4-MEIは食品から排除できるか?
4-MEIを排除するのは現実的には不可能である。しかしながらカラメル色素の場合には企業が製造工程での生成を減らす対策をとることが可能であり、いくつかの企業は既に減らしている。
4-MEIについて国際食品規制機関の立場はどうか?
EFSAは2011年にカラメル色素の使用によるリスクを評価していてヨーロッパでのヒト暴露はNTPの研究を反映した閾値より十分少ないと結論した。2012年にはEFSAは再評価を行い2011年の結論を確認した。さらにEFSAは4-MEIはDNA突然変異を誘発しないようであるしNTP試験で観察されたマウスの腫瘍は自然発生で見られるタイプのものだと注記している。これらの理由によりEFSAは食品中のカラメル色素の使用による4-MEI暴露について懸念はないと結論している。

食品添加物由来のものは心配する必要はない、と言っているのであって調理でできる分は知らない。多分そっちの方が多いので。)