食品安全情報blog過去記事

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その他

我々は1日にどのくらいの野菜や果物を食べるべきなのか?
Opinion: Digesting the evidence
Just how many servings of fruits and vegetables should we eat a day?
By James McCormack, Vancouver Sun August 19, 2014
http://www.vancouversun.com/health/Opinion+Digesting+evidence/10131670/story.html
多くの機関が毎日食べるべき野菜や果物の量についての助言をしている。カナダのフードガイドでは1日7-10サービング、アメリカ心臓協会は8-10サービング、ハーバード大学公衆衛生学部は13サービング。(1サービングは概ね1/2カップあるいは75g)
で、結局いくら食べるべきなのか?
さらに最近メディアは2つの異なる結論を出した2つの最近の研究を報道した。Journal of Epidemiology and Community Healthに発表された論文は7サービング以上必要といいBritish Medical Journalは5サービングで十分という。どういうこと?
最初に重要だと思うのは栄養研究がどんなふうになされたか、である。
(中略)
どちらの研究でも死亡率はベースラインの全く野菜や果物を食べない集団から1日5サービングまで一貫して低下していることを明確に示す。5サービングを超えるとカーブはフラットになる。そして1日5サービングを食べていなくても全く食べないよりは食べた方が明確にメリットがある。
(野菜と果物を分けているのは日本くらいじゃないだろうか。日本の目標って野菜果物あわせると550gなので、足りない足りないと脅して得体の知れない葉っぱを食べさせようとするのはかえって悪いと思うんだが。普通の料理やおやつとしてたくさん食べるのはいいのだけれど。)

  • バーチャル号−母親と人生初期の栄養:どれだけ重要か?

Nutrition Reviews
Virtual Issue - Maternal and early life nutrition: how critical is it?
Published: July 29, 2014
http://onlinelibrary.wiley.com/journal/10.1111/(ISSN)1753-4887/homepage/virtual_issue_-_maternal_and_early_life_nutrition__how_critical_is_it_.htm
過去の論文をテーマでまとめてオープンアクセスで提供している
妊娠中の鉄欠乏とか

  • 魚代用品は消費者を予期せぬ高濃度の水銀に曝す可能性がある

Seafood substitutions can expose consumers to unexpectedly high mercury
Aug 18, 2014
http://manoa.hawaii.edu/news/article.php?aId=6675
10州の魚小売店で購入した魚の測定結果から、魚の誤表示により水銀濃度の高い魚を購入する可能性があることをPLOS Oneに発表。
Marine Stewardship Council- (MSC-)認証のある魚でも違う魚が含まれ水銀濃度はばらつく

  • 高齢者のがん検診はあまりメリットがない

MedPage Today
Cancer Screening in Seniors Yields Few Benefits
Aug 18, 2014
By Charles Bankhead, Staff Writer, MedPage Today
http://www.medpagetoday.com/Geriatrics/GeneralGeriatrics/47274
JAMA Internal Medicine.の論文を紹介
余命の少ないヒトに前立腺がん、乳がん、子宮頸がん、大腸がん検診をすることにあまり利益はない
子宮摘出したヒトにPapテストといった不適切な例もある

  • ソウル峨山病院のキム・ホンシク教

「高濃度のカプサイシンは免疫細胞であるナチュラルキラー(NK)細胞の活動を妨害し、むしろ、がんを発生させる危険性を高めるという事実が立証された」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/08/14/2014081400591.html

これか
Attenuation of natural killer cell functions by capsaicin through a direct and TRPV1-independent mechanism
Hun Sik Kim et al.,
Carcinogenesis (2014)
doi: 10.1093/carcin/bgu091 First published online: April 17, 2014
http://carcin.oxfordjournals.org/content/early/2014/04/16/carcin.bgu091
オープンアクセス
In Vitroの実験
濃度10-100 microM
Vitroで100 microMというのはそれだけで受容体を介さない可能性が高いという濃度。
「立証された」は言い過ぎ