食品安全情報blog過去記事

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USDAは2013年オレゴンでの遺伝子組換え小麦の検出に関する調査の終了と知見を発表

USDA Announces Close and Findings of Investigation into the Detection of Genetically Engineered Wheat in Oregon in 2013
Sept. 26, 2014
http://www.aphis.usda.gov/newsroom/2014/09/pdf/ge_wheat.pdf
別の、2014年モンタナでのGE小麦検出についての調査を開始
昨年オレゴンの単一農家の一カ所でGE小麦が育っていることが検出された件についての徹底した詳細な科学的調査を行い、USDAのAPHISはこれが孤発事例であると結論した。オレゴンで見つかった小麦はモンサントが開発したもので除草剤グリホサートに耐性のものである。GE小麦が市販されているという根拠はなかった。APHISはこの結果と完全報告書を個人情報や企業秘密を適切に編集した上で発表した。
さらにAPHISはモンタナで以前野外試験が認可されていた研究施設でGE小麦が生えていたことについて規制法令遵守についての新たな調査を開始した。モンタナ州立大学の農業研究センター(SARC)は2000-2003年の間にAPHISの認可を受けてGE小麦の野外試験を行っていた。この施設のGE小麦は昨年のオレゴンの農場で育っていたものとは違う。
これまでAPHISが認可したGE小麦品種は存在しないので米国で市販されている小麦にGE品種はない。またこれら二つの事例で検出された遺伝的特徴は2004年にFDAに相談の結果安全上の懸念はないとされたもので食品安全上の問題とはならない。
オレゴン調査
APHISは2013年5月3日にオレゴンの農場でGE小麦が検出されて包括的調査を開始した。その後10ヶ月に、小麦生産者や穀物エレベーター運営者、作物コンサルタント、小麦研究者などに291のインタビューを行い数千ページのエビデンスを注意深くレビューした。さらにオレゴンに栽培されていた種子と同じ種子や生産者から購入した事業者などから100以上の検体を集めた。調査の結果この事例が孤発例でGE小麦が市販されたという根拠はなかった。懸命な調査を行ったがAPHISはどうしてGE小麦がこの農地で生えていたのかを解明することはできなかった。
全報告書は12842ページでウェブサイト http://www.aphis.usda.gov/foia/efoia.php.から入手できる
モンタナ調査
2014年7月14日にAPHISはモンタナ州HuntleyのSARCでGE小麦と疑われる小麦が育っているという通知を受けた。そこでは研究者がAPHISの認可を受けて2000-2003年にGE小麦の野外試験を行っていた。APHISは直ちに調査を始め、検査の結果ラウンドアップ耐性GE小麦であることが確認された。また遺伝子検査の結果これはオレゴンで見つかったGE小麦とは違うことがわかった。
APHISは何故GE小麦が研究施設で育っているのが見つかったのかについて調査している。この施設のGE小麦は商用には販売されていない。種子として販売されているものもない。調査が終了したらさらに情報を提供する
次のステップ
モンタナでの調査を続ける一方でAPHISは米国の他の野外試験を行った地域で意図しないGE小麦が育つことがないよう確保するためのいくつかの追加対策を行う。
Q & A
Questions and Answers:Genetically Engineered Wheat Investigation
http://www.aphis.usda.gov/publications/biotechnology/2014/faq_ge_wheat.pdf