食品安全情報blog過去記事

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NIEHSプレスリリース

多様非近交系マウスが化学物質暴露によるヒト反応の可能性をより良く予想する
Diversity Outbred mice better predict potential human responses to chemical exposures
Thursday, November 6, 2014
http://www.niehs.nih.gov/news/newsroom/releases/2014/november6/index.cfm
NIEHSの研究者が、遺伝的に多様なマウスモデルが化学物質暴露によるヒト集団で観察される可能性のある反応の幅を予想することができることを発見した。
Diversity Outbred(多様非近交)マウスは個体毎に遺伝子が違い、これらのマウスを用いてベンゼンに対する感受性を決める遺伝子あるいは染色体領域を同定できた。
Jackson Laboratoryで開発されたDiversity Outbredマウスのベンゼンへの反応を赤血球の小核頻度を測定することで評価した。一部のマウスは非常に高感度で反応し一部は全く反応しない。反応が最低のものと最高のものとの幅は約5倍であった。各マウスの遺伝子構成はわかっているので感受性や耐性に関与する領域を同定でき、ヒト染色体で相当する領域を探せる。
French JE, Gatti DM, Morgan DL, Kissling GE, Shockley KR, Knudsen GA, Shepard KG, Price HC, King D, Witt KL, Pedersen LC, Munger SC, Svenson KL, Churchill GA. 2014. Diversity Outbred mice identify population based exposure thresholds and genetic factors that influence benzene-induced genotoxicity. Environ Health Perspect: doi: 10.1289/ehp.1408202.