食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

携帯電話の長期使用と脳腫瘍

Long-term mobile phone use and brain cancer
Thursday November 13 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/11November/Pages/long-term-mobile-phone-use-and-cancer.aspx
Mail Onlineが「携帯電話は脳腫瘍のリスクを上げるか?」と尋ねる。今や英国では人口より携帯電話の数の方が多いので、常識的な答えは「ノー」だと予想するだろう。しかし我々が何度も言うように答えはもう少し複雑である。Mail Onlineが報道したのは携帯電話の使用と脳腫瘍の関連についての根拠を検討した最新の研究で、このスウェーデンの大規模研究では25年以上の携帯電話の使用が最もよくある脳腫瘍である神経膠腫の極めて小さいリスクを三倍にすることを見いだした。この研究は健康なボランティアと神経膠腫の患者をマッチさせて携帯電話の通話時間を推定したものである。使用歴は1年未満から25年以上までの範囲だった。研究者らは、全てのタイプの携帯電話の使用は神経膠腫リスクを1/3上げる、2Gホンを15-20年使うとリスクは2倍、3Gホン(スマホ)を5-10年でリスク4倍(この研究は4Gホンの発売前に行われた)、であることを発見した。
しかしながらこれらの結果のいくつかは極めて少数に基づき信頼できないかもしれない。またこの種の研究は因果関係を証明できない。またその他の要因は考慮していない。さらに携帯電話の使用推定が正確であるとは考えがたい。従って携帯電話の使用と長期がんリスクの関連については不明なままである。