食品安全情報blog過去記事

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「悪い」脂肪を「良い」脂肪に変える化学物質に希望

Behind the Headlines
Hopes for chemicals that turn 'bad' fat 'good'
Tuesday December 9 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/12December/Pages/Hopes-for-chemicals-that-turn-bad-fat-good.aspx
Daily Telegraphが「科学者が悪い白色脂肪を良い褐色脂肪細胞に代える方法を発見した」「ルームランナーの代わりになる」と報道した。しかしこの実験室での概念実証研究はヒトでのものではない。白色脂肪はほとんどのヒトが脂肪について話すときに考えているもので、エネルギーを貯蔵し身体を大きくし肥満のもとになる。褐色脂肪はエネルギーを燃やして体温を維持するのに役立ち、新生児に多いが、もし成人の白色脂肪を褐色脂肪に変えられれば減量できると研究者は考えた。この研究では白色脂肪を褐色脂肪に変える薬物の候補となる多数の化合物を同定した。いつかいくら食べても太らない錠剤が現実のものになる可能性はあるがすぐにはできそうもない。研究者らが調べたのは培養細胞のみである。たとえ肥満対策になる錠剤が現実のものになったとしても、健康的でバランスの取れた食生活と運動による利益を置き換える可能性はないだろう。