食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • ハチミツによる乳児ボツリヌス症

[Infant botulism after honey exposure].
Godart V, Dan B, Mascart G, Fikri Y, Dierick K, Lepage P.
Arch Pediatr. 2014 Jun;21(6):628-31
3ヶ月の乳児の臨床症状の進行と疫学調査の報告。乳児にハチミツを与えてはならない
フランス語

  • ビタミンCの高用量サプリメントによる小児尿石症:子どもの最初の症例と文献レビュー

High-dose supplementation with vitamin C--induced pediatric urolithiasis: the first case report in a child and literature review.
Chen X, Shen L, Gu X, Dai X, Zhang L, Xu Y, Zhou P.
Urology. 2014 Oct;84(4):922-4.
3才から高用量ビタミンCサプリメントを使用していて異常な尿中シュウ酸排出と左の尿管結石があった9才の子どもの症例。サプリメントの使用を中止して3年再発はなくシュウ酸も正常。中国。

  • 歯痛の治療目的でニンニク湿布を顔にしたための化学火傷:症例報告

A chemical burn from a garlic poultice applied to the face to treat toothache: a case report.
Sisson D, Balmer C.
Prim Dent J. 2014 Feb;3(1):28-9.
歯が痛いので治療法をインターネットで検索して使った。そんな合併症があるとは書いてなかった。
(インターネットの使い方をどこかでしっかり学習しておかないといざという時には役にたたないどころか凶器になるんだよね。)

  • ハーブ医薬品と美容整形手術:隠された危険

Herbal medications and plastic surgery: a hidden danger.
Mohan A, Lahiri A.
Aesthetic Plast Surg. 2014 Apr;38(2):479-81.
ハーブ医薬品は数十億ポンド産業であり英国人の約10%が処方薬と一緒にハーブを使用していると考えられる。医師や患者はしばしばハーブの副作用に気がついておらず患者も使用を医師に報告していない。血液凝固阻害作用のある閉経期症状用ハーブサプリメントを使用していて減量手術後再手術を必要とした39才ナースの症例を紹介しながらレビューする。

  • OxyELITE proの経験と現役軍人の急性肝障害

Experience with OxyELITE pro and acute liver injury in active duty service members.
Foley S, Butlin E, Shields W, Lacey B.
Dig Dis Sci. 2014 Dec;59(12):3117-21
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10620-014-3221-4
1,3-ジメチルアミルアミン(DMAA)はFDAが2013年に禁止した、よく使われているスポーツサプリメント成分である。心突然死などの原因になるという文献は多いが我々の経験では急性肝障害や肝不全にもつながる。南カリフォルニアの軍の治療施設で経験したOxyELITE proやその他のDMAA含有サプリメントによる7症例を報告する。2例は肝移植を必要とした。
海軍

  • 不適切な植物ミルク摂取による乳児の重症栄養不良

[Severe nutritional deficiencies in young infants with inappropriate plant milk consumption].
Le Louer B, Lemale J, Garcette K, Orzechowski C, Chalvon A, Girardet JP, Tounian P.
Arch Pediatr. 2014 May;21(5):483-8.
ここ数年、乳児用ミルクの代用品として不適切な植物原料のミルクを飲ませる事例が増加している。一部の家族はナチュラルと表示してある食品が最もヘルシーで適切だと信じている。しかしそれらの栄養組成は欧州の基準に従っていない。多くの場合カロリー、タンパク質、ビタミン、ミネラルが不適切である。2008年から2011年の間に我々のセンターで4-14ヶ月の植物ベースのミルクによる重症栄養不良の9症例を同定した。そのうち4例は6ヶ月以下で1-3ヶ月間植物ベースのミルクのみ与えられていた。飲料は大豆、コメ、アーモンド、栗などが原料であった。3例では低アルブミン血症を伴う重症タンパク質カロリー不足で全身性の浮腫がみられた。他の症例では低カルシウム血症による治療抵抗性のてんかん重積、カロリー不足による身長体重の成長停止、重症皮膚病変などがあった。5人は重症の鉄欠乏性貧血で3人はビタミンD濃度が極めて低く2人は低ナトリウム血症であった。これらには重大な合併症がおこる可能性がある。これらは予防可能であり保護者に教育が提供されるべきである。
フランス語
(牛乳有害論おそろしや)