食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • 脂肪についてのレビューがNZの食事助言についての議論を再燃させる

NZ SMC
Fat review re-ignites debate on NZ diet advice
February 12th, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/02/12/fat-review-re-ignites-debate-on-nz-diet-advice/
Open Heartに発表された数十年前の食事の脂肪についての助言は根拠がないという主張がニュージーランドの食事助言を見直すべきかどうかについての議論を巻き起こしている。
この記事は主にメディア報道へのリンク。
ニュージーランドの専門家としてオタゴ大学のJim Mann教授によるこの論文への批判とAuckland大学のSimon Thornley博士によるデンプンや砂糖を減らして脂肪を増やす方が良いので脂肪助言の見直しには合意するという意見を紹介している。
保健省はこの論文を理由にした脂肪についてのスタンスを変えることは考えていない、とのこと。

食事脂肪助言−専門家の反応
Dietary fat recommendations – experts respond
February 12th, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/02/12/dietary-fat-recommendations-experts-respond/
UK SMCのもの

The U.S. government is poised to withdraw longstanding warnings about cholesterol
By Peter Whoriskey February 10
http://www.washingtonpost.com/blogs/wonkblog/wp/2015/02/10/feds-poised-to-withdraw-longstanding-warnings-about-dietary-cholesterol/
(長い記事だけれど一部のみ抜粋)
国のトップ栄養助言委員会がコレステロールの多い食品を食べることについての注意を取り下げることを決めた。過去40年間政府は警告してきた。
健康な成人にとってコレステロールの多い食品を食べても血中コレステロールに有意に影響せず心疾患リスクも増加しない。
ただし食品中のコレステロールについての新しい見解は血中悪玉コレステロールについての警告を変えることはない。また糖尿病などの特定の健康状態の人に対してはコレステロールを多く摂る食生活を避けるようという助言は継続する。
改訂版食事ガイドラインは、今後同様の議論の多い塩、赤身肉、砂糖、飽和脂肪、オメガ3などの議論を導くと想像される
Stanfordの医療統計学教授で最も手厳しい栄養科学批判者は、栄養に関する科学論文のうち正しいものはどれだけあるのか?という
栄養の問題は、食事の助言にはしばしば傲慢が伴うことである、とAlabama 大学の公衆衛生教授David Allisonは言う。栄養に問題がある時、助言と一緒に厚かましさと批判と説教が提供される。
(本当に、生活に困っているシングルマザーに対してお母さんの手間暇かけた食事が、とか説教するヒトは邪魔なだけ。)

食事ガイドライン
Dietary Guidelines
http://www.health.gov/dietaryguidelines/
2015食事ガイドライン助言委員会の科学報告書まもなく発表

  • はしかにまつわる数:根絶に向けた競争

Natureニュース
Measles by the numbers: A race to eradication
Declan Butler
11 February 2015
http://www.nature.com/news/measles-by-the-numbers-a-race-to-eradication-1.16897
各国の予防接種率や患者などのインフォグラフィクス

  • 農業研究者はGM食品反対団体からの文書要求に苛立つ

ScienceInsider
Agricultural researchers rattled by demands for documents from group opposed to GM foods
By Keith Kloor 11 February 2015
http://news.sciencemag.org/scientific-community/2015/02/agricultural-researchers-rattled-demands-documents-group-opposed-gm
GM食品を巡る激しい宣伝合戦は新しい局面を迎えた。GMに反対するNPOが先月少なくとも米国の4つの大学に大量の情報公開請求を行った。標的とされた研究者の多くは農業バイオテクノロジーの支持者で、現在対応を協議しているが少なくとも1つの大学は既に請求を却下した。この戦略は既に気候変動の分野で使われている。
情報公開請求をしている団体はU.S. Right to Know (USRTK)(米国知る権利)で、その資金源はOrganic Consumers Associationである。彼らが要求しているのは科学者と14の企業との間でやりとりされた全ての手紙や電子メールなどである。

Goodbye chronic fatigue syndrome, hello SEID
By Jon Cohen 10 February 2015
http://news.sciencemag.org/health/2015/02/goodbye-chronic-fatigue-syndrome-hello-seid
IOMの招集した委員会が慢性疲労症候群や筋痛性脳脊髄炎(ME)などといういろいろな名前で呼ばれる状態に新しい名前を提案した。全身性労作不耐疾患systemic exertion intolerance disease (SEID)である。
IOM委員会のメンバーでStanford大学の生化学者Ronald Davisは委員会が約100の案を検討した、という。良い名前をつけるのは大変で、これが完璧だとは思っていない。しかしDavisは慢性疲労症候群という名前は止めることが必要だと考えた。「私の息子がこの病気だが、それについて話をすると誰もが一度は疲れたことがあるので「自分もなったことがある」という。MEはましだがしかしそのような(炎症があるという)データはない。」

Stem cell pioneer joins forces with stem cell fraudster
By Ahn Mi-Young and Dennis Normile 10 February 2015 http://news.sciencemag.org/biology/2015/02/stem-cell-pioneer-joins-forces-stem-cell-fraudster
韓国の新聞がソウル大学を解雇されたWoo Suk HwangとOregon Health & Science University のShoukhrat Mitalipovが中国のBoyalife Groupの出資でクローニングについての仕事を協力して行うと報道した。
Natureもとりあげている
Stem-cell star lands in same venture as disgraced cloner
David Cyranoski & Boer Deng
11 February 2015
http://www.nature.com/news/stem-cell-star-lands-in-same-venture-as-disgraced-cloner-1.16907